1年で聖書を!
◆ ホセア書5-8
◆ 黙示録2
聖書のみことば 伝道者の書2:1-11
 
日の下では、食べて、飲んで、楽しむよりほかに、人にとって良いことはない。これは、……一生の間に、その労苦に添えてくださるものだ。
―伝道者の書8:15

アメリカ人に良く知られているスローガンに、「息をした回数ではなく、息をのむ体験で人生は計られる」というものがあります。Tシャツにプリントされていたり、アートに記されていたり、あらゆるところで目にします。これは心惹かれる文言ですが、私たちを間違った方向に導きかねないのではないでしょうか。

もし、息をのむ体験によって人生が計られるのなら、ありふれた日常の素晴らしさを取りこぼしてしまいます。食べたり、眠ったり、呼吸したり…というのは、私たちが深く考えずに毎日している「普通のこと」のように思えます。しかし、実は「普通」ではないのです。食べたり、呼吸できたり、というのは奇跡です。実際、私たちの「呼吸」という行為は、どんな息をのむ体験よりも不思議なことではないでしょうか。

 
ソロモン王は「私は…何でも拒まず…あらゆる楽しみをした」と語ります(伝2:10)。誰よりもたくさん、息をのむような体験をしたのです。しかし彼は、「すべてはむなしく」と冷めていました(17節)。
 
ソロモン王の人生は「普通」を喜ぶことの大切さを思い出させてくれます。実は「普通」が素晴らしいのです。より大きいことが、より良いこととは限りません。「もっと」が向上だとも一概には言えません。より忙しい人になれば、より重要な人になるわけでもありません。

息をのむ体験を重要視するのではなく、ひと息、ひと息に意味を見いだしましょう。そして、意義ある人生を送りましょう。

(Julie Ackerman Link)

呼吸は息をのむ体験に勝る奇跡だ。