Month: 7月 2021

神を頼って

アメリカ独立戦争の初期、イギリス領ケベックに向けて出兵した部隊は、マサチューセッツ州ニューベリーポートで、有名な伝道者ジョージ・ホウィットフィールドの墓を暴いて司祭服の襟と袖口を切り取り、切り刻んで皆で分けました。それが成功のお守りだと信じたからです。遠征は失敗に終わりました。彼らの行為は、神以外を頼るという人間の傾向を表しています。人は、金、力、宗教的伝統などが幸福を運んでくれると信じがちです。

清める方法

小さな子どもたちが「ハッピーバースデー」の歌を元気に2度繰り返しながら手を洗っています。「それだけの長い時間をかけないと、ばい菌を洗い流せないのよ」と母親が教えたからです。清潔を保つには面倒な作業があります。罪を洗い清めるには、神に立ち返らなければなりません。

まことを尽くすという選択

トルストイの小説『家庭の幸福』のセルゲイとマーシャが出会ったのは、田舎育ちのマーシャが若く世間知らずの時。セルゲイは旅慣れた年長のビジネスマンでした。ふたりは恋に落ち結婚し、田舎に住みますが、マーシャは単調な生活に飽きてしまい、ふたりは気晴らしにサンクトペテルブルクに旅行します。そこで美しいマーシャは人気者になり、帰る間際には王子から会いたいと言われます。セルゲイは無理に帰ろうとはせず、妻の良識にゆだねます。しかし、マーシャはセルゲイの信頼を裏切るのです。

急がない祈り

昔、ハワイの人々は、まず神殿の外に長い間座って準備をし、中に入ると祭壇まではって進み祈ったとアリス・カホルスナは語ります。そして、外に出ると再び座って、祈りに「命を吹き込む」のです。彼らは島に来た宣教師の祈りは変だと思いました。立ったまま短く何かをつぶやいた後、アーメンと言っておしまいだったからです。人々は彼らの祈りを「息が吹き込まれていない祈り」と形容しました。