ヘンリーはかばんの中から使い込まれた聖書を取り出し、みことばの分かち合いをしないかと言いました。隣人になって間もない頃です。私たちがうなずくと、彼は聖書をめくり、マーカーを引いたみことばと、それらに関する熟考を記したノートを見せてくれました。関連資料の一覧もパソコンで作ったといいます。

彼は問題のある家庭の出身で、状況が最悪な時に、イエスの死と復活を信じることを人生の土台にしたと教えてくれました(使4:12)。そして聖霊の助けを得て聖書の原則に従うことで人生が変えられていったそうです。

彼の回心はかなり前のことでしたが、信仰生活が長くなっても、聖書に対する初々しい情熱は健在でした。その様子を見て、自分はどうだろうと考えました。使徒パウロは「勤勉で怠らず、霊に燃え、主に仕えなさい」(ロマ12:11)と述べています。しかし、これはなかなか難しい注文です。このためには、みことばによって主に対する感謝を片時も忘れない姿勢が育まれていなければなりません。

キリストに対する情熱は、気分の良し悪しや感情の起伏とは違い、このお方との関係が強化されると高まります。神について学べば学ぶほど、神が大切になります。神の恵みの品性が、私たちを満たせば満たすほど、それは私たちから世の中にあふれ出ていきます。