英国の首相は、2022年7月、辞職に追い込まれました。求められる高い品性を欠いたことが理由でした。後任の首相もたった数カ月で辞職したのです。事の発端は、国会議員の朝祷会に参加していた保健相が、自らの品位に欠ける行為を神に示され、辞任したことでした。他の閣僚たちも次々に辞任し、首相も辞任を余儀なくされました。穏やかな祈祷会から驚くことが起きたのです。

キリスト者は政治の指導者たちのために祈りなさいと命じられています(Ⅰテモ2:1-2)。詩篇72篇は、そのよい指針です。そこには統治者のすべきことと、それを達成するための祈りが記されています。理想的な指導者は義と公正の人(1-2節)で、弱い立場の人たちを守り(4節)、貧しい人を助け(12-13節)、抑圧に立ち向かいます(14節)。その人が統治する時代はすがすがしく新鮮で、「牧草地に降る雨のよう」です(6節)。その地は豊かになります(3、7、16節)。この役目を完全に果たせるのは救い主だけですが(11節)、リーダーの目指すべき基準として、これ以上ふさわしいものはあるでしょうか。

国家の健全性は公正な政府によって保たれます。詩篇72篇が語るようなリーダーが自分の国に起こるように祈りましょう。そして、彼らのために祈りましょう。どうか、この詩篇に記された品性を体現していけますように。