寄稿者

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Winn Collier

Winn Collier

ウィン・コリエ氏は、ミシガン州ホランドに家族と住んでいます。 25年間牧師として神に仕えています。ウェスタン神学大学院の教師、ユージン・ピーターソン・クリスチャン・イマジネーション・センターのディレクターも務めています。友人との時間を大切にし、フェアトレードのコーヒー、良質な映画と本、山、問答、森林散策などが好きです。体裁を気にすること、恐れ、不正などは嫌いだと言います。お気に入りのカフェが近所にないことも嫌なことに挙げられると言います。雑誌の寄稿者でもあり、5つの著書(Restless Faith, Let God: The Transforming Wisdom of François Fénelon, Holy Curiosity, the epistolary novel Love Big, Be Well, and A Burning in My Bones: The Authorized Biography of Eugene Peterson.)があります。

寄稿一覧 Winn Collier

与える心

サッカーのスター選手、サディオ・マネがイングランドのプレミアリーグ、リバプールでプレーしていた時のことです。年俸数十億円のマネが、画面にひびの入ったiPhoneを使っていました。それを写真で見た人たちがジョークの種にしましたが、マネは冷静に対応しました。「どうしてフェラーリ10台、ダイヤモンドの時計20個、ジェット機2機を欲しがらなくてはいけないんだ。僕は昔、お腹を空かせていた。畑で働き、裸足で練習した。学校にも行けなかった。でも今は、人を助けることができる。学校を建て、貧しい人たちに食べ物や着る物を贈ることを望むよ。……僕に与えられたものを使ってね」。マネは、母国では大勢の人たちが劣悪な環境にいるというのに、自分の稼ぎをため込むことが、いかに自分勝手か分かっていました。ヘブライ人への手紙を読むと、マネのような姿勢は、裕福な人だけでなく皆のものであるべきだと分かります。著者は「善い行いと施しとを忘れないでください。このようないけにえこそ、神はお喜びになるのです」と記しました(ヘブ13:16)。気前の良さは正しいだけでなく、神を笑顔にすると語っているのです。神を喜ばせたくない人がいるでしょうか。

自分を献げる価値がある

英国の司教ウィリアム・テンプル(1881-1944)は、ある時、オックスフォード大学の礼拝説教の最後に『栄えの主イエスの』を歌うように導きました。しかし、その歌詞を軽く見ないように忠告し、「歌詞の意味を本気で実行する気なら思いっきり歌いなさい。さもなければ黙っていなさい。少し本気で、もっと本気になりたいなら、小さな声で歌いなさい」と言いました。すると会堂は多くのささやく歌声で満たされ、「ああ主の恵みに 応うる道なし わが身のすべてを 主の前に献 (ささ)ぐ」(讃美歌21 297番)という最後の部分を意味深くしました。

菓子戦争

ばかげた事件がきっかけで戦争になることがありますが、その最たるものは、菓子戦争かもしれません。フランスとメキシコの外交関係が緊張する中、メキシコ軍の一団が、メキシコ市のフランス人所有の菓子店に押し入り、商品を食べ尽くしたり、調理器具を壊したりしました。当時の込み入った事情に加え、挑発や非難の応酬が、菓子戦争と呼ばれる第一次メキシコ干渉戦争(1838-39年)の勃発につながり、300人以上の兵士が亡くなりました。一時の怒りにあおられて、何という悲劇でしょう。

決して見捨てない

米国運輸省の報告によると、米国の航空会社は、2021年、200万件の荷物を紛失しました。大半は短期間で見つかりましたが、数千件は未解決のままです。荷物に付けるGPS装置が人気なのも分かります。航空会社が諦めても自分で追跡できるのですから。人々は、大切な荷物を任せた人が信頼できないかもしれないと不安です。

神のあわれみを映す

ソビエト連邦がフィンランドに侵攻した冬戦争(1939年~1940年)の際、負傷して倒れていたフィンランド兵にソ連の兵士がライフルを向けながら近づいてきました。フィンランド兵はもうだめだと思いました。しかし、相手は応急処置のキットを渡して立ち去りました。その兵士は、なんと後日、逆の立場で同じ状況に出くわしました。負傷して倒れているソ連の兵士に遭遇した彼は、医療品を渡して立ち去ったのです。

神だと分かる

初めて訪れるインドのベンガルールの空港に真夜中に降り立ちました。慌ただしいメールのやり取りがあったものの、誰が迎えに来てくれるのか、どこで会うのか分かりません。荷物受取所から税関を抜け、混雑した蒸し暑いロビーに出て、私に笑顔を向ける人を探しました。1時間ほど人混みの中を行ったり来たりしていると「コリアーさんですか?」と尋ねる人がいました。「申し訳ありません。お顔が分かると思ったのですが……。何度もすれ違っていますよね」と彼は言いました。

神の回復の約束

ハリケーン・ローラは勢力を強めながらメキシコ湾を北上し、ルイジアナ州に向かっていました。地元の保安官は、風速65mを超えると知って、衝撃的な警告を発しました。「避難してください。避難指示に応じない場合、氏名、住所、マイナンバー、親族の連絡先を書いた紙をジップ付きのポリ袋に入れ、自分のポケットに入れてください。その情報が必要にならないことを祈ります」。ひとたびローラが上陸したら、破壊の様子を眺めるほか何もできないと知っていたのです。

愛は死のように強い

プロテスタント教会とカトリック教会の墓地を分ける長い壁に沿って、オランダのルールモントを歩いていると、奇妙な光景を目にします。壁を挟んで同じ形の背の高い墓石が立っているのです。ある男性がプロテスタントの墓に、その妻がカトリックの墓に埋葬されています。19世紀の文化の下では、二人は別々の墓地に埋葬されなくてはならなかったからです。しかし、彼らはそれに抗いました。二つの墓は数十センチしか離れていません。背の高い墓石の上部からは棒状の「腕」が伸びていて、その「腕」はしっかりとつながれています。この夫婦は死んでも離れたくなかったのです。

時間を最大限に活かす

クリスティーナ・コック宇宙飛行士は、2019年3月14日、国際宇宙ステーションに向かい、328日後、ギネス世界記録「女性による最も長い宇宙飛行」に認定されました。その間、上空約400kmの生活は、5分刻みで管理されました。日々、実験や食事など無数の任務があり、その進捗(しんちょく)状況がモニター上の赤いラインで示されます。遅れると一目瞭然です。一瞬も無駄にできません。