Category  |  祈り

たましいの緊急事態

大津波が2011年3月に日本の東北地方の沿岸を襲いました。多くの町や村は流され、1万6千人近い人の生命が奪われました。作家で詩人のグレーテル・エルリックは、その壊滅状況を自分の目で見てドキュメンタリーを書こうと日本にやって行きました。ところが、実際の光景を目にすると、自分には十分にレポートする能力はないと感じました。そこで彼女は、感じたことを詩に綴りました。PBS放送の「ニュースアワー」という番組のインタビューで、彼女は次のように語りました。「私の旧友で今は亡き詩人のウィリアム・スタフォードは、『詩はたましいの緊急事態』と言っていました。」

祈りの心

若いお母さんが2歳と4歳の娘をつれて飛行機に乗っていました。彼女は娘たちが他の乗客のじゃまをしないように、いろんなおもちゃで気を引こうとしていました。そのとき、パイロットがアナウンスを始めました。パイロットの声がスピーカーから流れると、年少の女の子は自分の手を止めて頭をさげました。そして、アナウンスが終わると、「アーメン」とささやきました。たぶん彼女は、それが祈りだと思ったのでしょう。最近自然災害があったので、そのために祈っていると思ったのかもしれません。

私は忘れられていない

待つことは楽ではありません。自分の祈りが、何日、何週間、あるいは何ヶ月たっても応えられなかったなら、神に忘れられたと感じてしまいがちです。日中は、あれこれ忙しくやり過ごすことができるでしょう。しかし、夜になると、自分の不安を抑えるのが難しくなります。不安な気持が込み上げ、この闇夜がいつまでもつづくように思えて疲れ切ってしまいます。新しい日を迎える気力は残っていないと感じるのです。

信頼して近づく

モン・サン=ミシェルは、フランスのノルマンディー沿岸から0.8キロほど離れた場所に位置する小島です。何世紀も前に大修道院が建てられ、修道士たちが隠遁(いんとん)生活を送ってきました。そこはまた、多くの巡礼者たちのあこがれの地でもありました。しかし、土手道が建設される前は非常に危険な道とされ、落命した巡礼者もありました。干潮時には島のまわりに砂洲が現れますが、満潮時には海水に取り囲まれます。島へ行くことは恐怖を伴いました。

お心ひとつで

モリーはパパに助けて欲しかったのですが、言い出せませんでした。パパはパソコンで仕事をしているときは、邪魔されたくないのです。今、話しかけると機嫌をそこねるかもしれないと思って、できませんでした。

メンテナンス

娘たちに車の運転を教えたとき、車のメンテナンスの基本も教えました。地元のガソリンスタンドに行って、給油するたびにエンジンオイルをチェックするように言いました。それから何年も過ぎましたが、彼女たちは今でも、そのときの私の口癖を覚えています。それは、「オイルは安い、エンジンは高い」というものです。オイルの補充や交換でエンジンの故障を防げるなら、安いものです。

待つ…

娘婿のジョンが神から離れてしまっていたので、ハリーは何年もの間、毎日、彼のことを神に祈っていました。そして、ハリーは亡くなりました。数か月後、ジョンが神のところに戻ってきました。舅が毎日祈ってくれていたことを姑のマーシャから聞かされて、ジョンは「戻るのが遅すぎました」と答えました。しかしマーシャは、「主はハリーの生前の祈りに、今も応えつづけてくださっているのよ」と、うれしそうに語りました。

通じないを防ぐ

私はもう何年も世界中で聖書を教えてきました。しかし、英語しか話せないので、通訳者とともに奉仕することもあります。彼らは、私が語ろうとしていることをつかみ取り、その国の言葉で語ってくれます。メッセージが聴衆の心に届くか否かは、ずばり通訳者の腕にかかっています。インドネシアのイナワティ、マレーシアのアニー、ブラジルのジーンなど、私の通訳者は、私の言おうとすることがはっきり伝わるように、心を砕いてくれます。

神が聞いてくださる

娘といっしょに絵本をいくつか読んだあとで、私は言いました。「ママは少し大人の本を読みたいから、また後でいっしょに絵本を読みましょうね。」そして、しばらく読書をしていると、娘は疑い深く私を見つめ、「ママ、ちゃんと読んでないでしょ」と言いました。私が声を出していないので、本を読んでいないと思ったのです。