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小さな始まり

一般に「世界の七不思議」といえば、7つの古代建造物ですが、ブルックリン橋は、1883年の完成当時、8番目の不思議と言われました。しかし実際は、橋塔から橋塔に張られた細い1本のワイヤーで始まりました。やがて、各々5千本以上の亜鉛メッキのワイヤーをより合わせた巨大な4本の鋼索による吊り橋が完成しました。

力強く駆け抜ける

インドの最高齢のスポーツ選手、103歳のマン・カウアーは、2019年にポーランドで開かれた世界マスターズ陸上競技選手権大会の4種目で金メダルを獲得しました。そればかりか、短距離走で自己記録を更新したのです。カウアーは人生を力強く駆け抜ける姿を見せてくれました。

混乱の中の恵み

うとうとしかけていると突然、息子のエレキギターの音が地下室から響いて静寂が破られ、壁が振動しました。昼寝どころではありません。すると、競うように別の音が聞こえました。娘が「驚くばかりの恵みなりき」をピアノで弾き出したのです。

心のリズムが一つに

文字が発明されるずっと前から、昔話は人々の心を捕えてきました。物語は知識を伝える手段でもあります。「昔々……」と始まると、私たちは皆、ワクワクしながら耳を傾けます。物語には人を楽しませる以上の力があります。最近の研究によると、物語を一緒に聴いている人たちの心拍が同期するといいます。心拍は人によっても違い、同じ人でも時間帯で変化します。ところが、同じ物語を一緒に聴いている人たちの心臓は、同じリズムで拍動していると報告されました。

恐れる時

特に不調はなかったのですが、定期健診が憂うつでした。以前、思いがけなく大病が見つかったことがあり、怖かったのです。神が共におられるので大丈夫と分かってはいても不安でした。

完璧な現実

バーカー家はクリスマスのあいさつに完璧な動画を作りました。羊飼いに扮(ふん)した3人の息子たちが草原でたき火を囲んでいると、(ピンクのスニーカーをはいてはいましたが、)真っ白な衣の天使が丘から降りてきました。お姉ちゃんです。羊飼いたちはみどりご(彼らの弟で本当の赤ん坊です)のいる納屋に導かれました。マリア役は、再び、お姉ちゃんです。その後、おまけで舞台裏の様子が流れました。子どもたちは「トイレに行きたい」「寒い」「もう帰る」と文句を言い、ママは「みんな、しっかり頑張って!」と、活を入れていました。現実は完璧とはほど遠かったのです。

そばに来てかがむ

小さな子の母親が懸命に自転車の練習をする娘の後ろを追いかけていました。子どもはスピードを制御できなくなって自転車は転倒し、女の子は足が痛いと泣き出しました。母親は静かにかがんで膝をつき、痛みが飛んでいくように足をなでました。効果てきめんです。少女は立ち上がって練習を再開しました。私たちの痛みが全て、これほど簡単に消えたらどんなによいでしょう。

祈りは神の宝物

ハイイロホシガラスは毎年、冬に備えて数種類の針葉樹の種を毎時500個ほども隠します。そして数ヵ月後、それを掘り出します。大雪に埋もれていてもそれを見つけるのです。この鳥は種を隠した場所を1万カ所も記憶しているというから驚きです。人間が車の鍵や眼鏡を置いた場所をよく忘れることを思うとなおさらです。

呪いではなく

シェイクスピアは侮辱の名手です。俳優バリー・クラフトの著書は、シェイクスピアの戯曲の中の巧妙でやんわりした侮辱表現を集めています。日本の子どもの口げんかの決まり文句に「お前の母ちゃんでべそ」というものがありますが、そういった遠回しで辛辣(しんらつ)な悪口の数々です。