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計れないもの

戯曲アマデウスは、神の心を理解しようとした18世紀の作曲家について語っています。信心深いアントニオ・サリエリには、不朽の名作を作りたいという真剣な願いがありましたが、才能がありません。ところが神は、小悪魔的なアマデウス・モーツァルトに天賦の才を与え、偉大な音楽家にしたのです。神がモーツァルトに素晴らしい才能を惜しみなく与えたことに、サリエリは激怒しました。

31日間の感謝日

米国で使用されている多くのカレンダーを見ると、1月は全国感謝月間です。感謝の気持ちはどこにいても大切ですから、世界感謝月間にすべきかもしれません。

きまりが悪い時

パトカーの回転灯が回っていたので、交通違反の車が道路わきに止められていることに気づきました。違反キップの綴りを手に警察官がパトカーに戻っていったとき、その車の運転席で、きまり悪そうに途方に暮れているドライバーが見えました。彼女は知り合いに気づかれるのを恐れてか、顔を手で覆っていました。それを見て、自らの過ちとその報いを人目にさらされるのは、実にきまり悪いものだと改めて気づきました。

尽きない恵み

シカゴのオヘア空港の中を歩いていたとき、「あっ」と思うものに遭遇しました。コンコースを走っていく人がかぶっていた、古い帽子です。その帽子にはずばり、「すべてを否定しろ!」と書かれていたのです。これは、どういう意味でしょう。自分の悪事は決して認めるな、ということでしょうか。あるいは、人生の楽しみや贅沢を拒絶せよ、ということでしょうか。私は首をかしげてしまいました。ずいぶん謎めいたメッセージです。

完全に消えるまで

ワルド・キャニオンで2012年6月に発生した山火事は、コロラド・スプリングス一帯の住宅346棟を焼失させ、山林7,300万ヘクタール以上に延焼しました。当局は、延焼を食い止めるために防火線を設け、山火事をその中に閉じ込めることができたと発表しましたが、その地域は完全な鎮火が確認されるまで、他の地域と分断されていました。当局は、まだその地域で煙が上がる可能性があるとして地元住民に注意を促しました。火は小康状態になっただけで、完全に消えているわけではないからです。

忘れないで

物質的な豊かさを罪悪視して、物を所有すること自体が悪だという考え方に、私は賛成できません。また、自分には消費者的志向があることも認めざるをえません。私は、個人的な感情で「欲しいもの」を「必要なもの」にしてしまう誘惑にしばしばかられます。

自尊心との戦い

古代ローマの将軍が戦争に勝って帰還すると、戦勝パレードが行われました。その行列には軍の兵士たちと一緒に、勝利のしるしとして連れ帰った捕虜や戦利品も加えられました。そして、パレードが町中を通ると、群衆は英雄の成功に喝采をおくりました。

遅い到着も 大歓迎

ある晩、老人ホームを訪れると、トムという名の入所者が部屋からそっと出て来て、私のところに来ました。しばらく雑談をしてから、彼は尋ねました。「これほど年をとってからクリスチャンになるなんて、神に失礼ではありませんか。」このような質問は、驚くに値しません。私はチャプレンですが、年配の人、依存症の患者、また前科のある人たちから、表現は違っても、よく同じような質問をされます。彼らは、自分たちはもう手遅れで、神を信じたり、神に用いられたりということが、できるはずはないと思っています。

安全ベルト

私ならば絶対にしないことに、最近トライした同僚がいます。バンジー・ジャンプです。その同僚の話は、興味深くも恐ろしくもありましたが、ゴムロープ一本で吊るされ、何十メートルもの高さから真っ逆さまに飛び降りるなど、どう考えても楽しいとは思えません。それはさておき、同僚の話によると、ジャンパーはゴムロープだけではなく、ふたつ一組の頑丈な装着帯をつけていて、それが命綱なのだそうです。確かな設計と過酷なテストをクリアした安全ベルトをつけることによって、彼は安心して谷に向かって飛び降りることができたのです。