Month: 6月 2014

カムバック

チャド・ペニントンはアメリカン・フットボールの選手でしたが、現役時代に選手生命が脅かされるような怪我をしたことが二度もありました。しかし、手術の後、何ヶ月にもわたる理学療法やリハビリを経て、現役復帰を果たしました。しかも、ただの復帰ではありません。二度とも素晴らしい成績でシーズンを終わり、その年のNFLで「カムバック選手賞」を受賞しました。チャド・ペニントンの奮闘は、何としてもアメフトに戻るのだという、彼の決意の表れでした。

プロセスに 着目

ウィリアム・ジンサーは著書「文章の書き方(On Writing Well)」の中で、多くのプロの作家は「商品という暴君」に悩まされていると語ります。つまり、売れる本や原稿を書かなければならないと考えるあまり、どのように考え、計画し、構成するかという文章を書く過程をなおざりにしてしまうというのです。ごった煮のような作品は、「ゴール・ラインにばかり目を奪われ、レースの走り方を十分に考えていない」結果だと語ります。

魅力的に見せる

むかし、汽車でリンゴ売りをしていた少年がいました。少年は「リンゴ、リンゴはいかが」と声を上げて、車両から車両へと歩いていきました。ところが、最後尾の車両まで来ても、一個も売れません。袋いっぱいのリンゴが残っているだけでした。

害を与えない

古代ギリシアの医師ヒポクラテスは、西洋医学の父であると考えられています。彼は、医療従事者は道徳的な原則を重んじることが重要である、と理解していました。彼は「ヒポクラテスの誓い」を書いたとされていますが、これは今日に至るまで医師の倫理指針として使われています。この誓いの重要な教えのひとつに、「害を与えない」というものがあります。つまり、医者は患者にとって「益となる」と考えられることだけをすべきだ、というのです。

道で 助けてくれた人

英国王室の別荘のあるバルモラルの近くで、私の知人は友人たちと趣味の狩猟を楽しんでいました。ところが、うっかりして足首をひねり、歩けなくなってしまいました。そこでその知人はみんなに、自分はここで待つと言って道端に座っていました。

上からの知恵

化学の授業中にその実験を行ったら、「優」がもらえたかも知れません。それなのに高校生のキエラ・ウィルモットは、爆発物使用容疑で起訴されました。彼女は先生に実験の許可をもらうつもりでしたが、そんなことはせずにやってしまおうと友人たちに説得されたのです。プラスチックのびんの中で薬剤を混ぜると爆発が起こりました。こうして不本意ながら、騒ぎを起こしてしまいました。

金の継ぎ目

英国コッツウォルズ地方を旅行したとき、おみやげにボーンチャイナのマグカップを購入しました。気をつけて使っていましたが、そのうちのひとつが台所の流しに落ちて割れてしまいました。日本には金継ぎという芸術があることを最近知ったのですが、そのとき、このマグカップのことを思い出しました。

名人の手で 修復される

傑作と言われる芸術品が時の経過によって古びて損なわれたとき、それを復元しようという試みは、いつの時代でも行われてきました。復元に成功した修復もありますが、貴重な作品を台無しにしてしまった修復もありました。古代ギリシアの人物像のいくつかや、ダ・ビンチの2作の絵画はその例です。

父がイエスに出会った日

私の祖父や父、叔父たちは強く頑固な男たちで、当然のことながら、押しつけがましく伝道する人たちを敬遠していました。父のハワードが治療の難しい進行性のがんだと診断された時、私は非常に心配して、あらゆる機会をとらえては、父にイエスの愛について話しました。ところが父は私を尊重しながらも、「知る必要のあることは知っている」ときっぱり言って、この種の会話を終わらせました。