スコットランド、ブローラ村の海に面した断崖絶壁に、1頭の羊が取り残され、2年もの月日が経ちました。何度か救出が試みられましたが、捕獲に失敗しました。しかしある日、農夫のキャミー・ウィルソンと4人の友達が、危険な救助作戦を敢行しました。3人が約250メートルの崖を慎重に下って羊を捕まえ、その後、巻き上げ機で引き上げたのです。

強い意志と勇気、そして思いやりに満ちたチームは、エレミヤ書に記された父なる神の憐(あわ)れみをほうふつさせます(エレ23:1-3)。神は、預言者エレミヤを通して、ユダのリーダーたちは罪深くも神の「牧場の羊の群れを滅ぼし散ら」したと糾弾されました(1節)。そして、無力な民を冷酷に扱った彼らの仕業、「悪い行いを罰する」と宣べられました(2節)。同時に、散り散りになった「羊」の群れの窮状を深く憂慮されました。ただ心配されただけではありません。神は、ご自分の羊たちを流浪の地から呼び戻し、豊かで安全な場所に導くと言われました(3節)。

私たちが、迷った、はめられた、孤立してしまった、などと感じるとき、天の父はその窮状に気付かれないことも、放っておかれることもありません。誰一人取り残さずに救い回復させようと、積極的に追い求めてくださいます。