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私たちの祈りと神のみこころ

祈ってくださいと書かれた手紙が届きました。「祈ってください。私は多発性硬化症患者です。筋肉が弱り、物を飲み込むのも困難です。痛みは増すばかりですし、視力も落ちています。」何もしてあげられないようで、やりきれない思いでした。とりなしの祈りを求める文面には、弱っていくばかりの体を憂う女性のあきらめさえ感じられました。

変える

エリザベスの話は、感動的でした。彼女は、マサチューセッツであまりにも屈辱的な経験をしたので、居ても立ってもいられずニュージャージー行きのバスに飛び乗り、恥ずかしさから逃れようとしました。バスの中でも泣き続け、バスが停車したことにさえ気づきませんでした。後ろの席に座っていた知らない人が降車しようと通り過ぎましたが、突然立ち止まり、引き返してエリザベスのところへやってきました。そして、泣いている彼女に「これが必要かもしれないね」と言いながら、聖書を手渡しました。彼の言うとおりでした。けれども、エリザベスに必要なのは、聖書だけではありませんでした。それは、聖書が語るキリストでした。エリザベスは、見知らぬ人のささやかなあわれみの行為によって聖書を手にし、イエスの救いを受け取りました。

イエスは私たちの模範です。マタイ9章には、「…群衆を見て、羊飼いのない羊のように弱り果てて倒れている彼らをかわいそうに思われた」と書かれています(36節)。イエスは、傷ついた人々の痛みや苦しみに気づかれただけでなく、弟子たちにチャレンジを与えられました。滅びゆく世の苦しみや欠乏に応答して、働く人を送り出してくださるように祈りなさいと言われました(38節)。

キリストの模範に従っていくなら、あわれみの心がわき起こり、羊飼いのいない人々の人生を変えてあげたいと行動せずにはいられなくなるでしょう。

パパは優しくなかった

1年で聖書を!
◆ イザヤ書53-55
◆ Ⅱテサロニケ1
聖書のみことば エペソ5:1-10
 
主は情け深く、あわれみ深く、―詩篇145:8

自宅で仕事をしている友人は、ある晩、書類を仕上げようとしていました。当時4歳の娘は、彼の机の周りでちょろちょろと遊び、あっちの物をこっちに動かしたり、引き出しを開けたり閉めたりして、仕事のじゃまばかりしていました。

涙の必要性

1年で聖書を!
◆ 詩篇140-142
◆ Ⅰコリント14:1-20
聖書のみことば ルカ19:37-44
 
エルサレムに近くなったころ、都を見られたイエスは、その都のために泣いて、―ルカ19:41

ハイチで2010年に大地震が起こり、壊滅的な被害をもたらしました。この小国を襲った大惨事のニュースに、誰もが大きなショックを受けました。胸が張り裂けそうな多くの映像の中で、特に私の心を捉えた一枚の写真があります。ひとりの女性が、大きな瓦礫の山を見つめて泣いています。彼女は、同胞たちのあまりの苦しみに圧倒され、混乱していたのでしょう。ただ途方に暮れて、涙を流すばかりでした。彼女の気持ちは理解できます。ただ涙を流すことだけが、目撃した苦しみに対するふさわしい反応なのです。

一都二話

1年で聖書を!
◆ Ⅱ歴代誌19-20
◆ ヨハネ13:21-38
聖書のみことば ナホム書1

主はいつくしみ深く、苦難の日のとりでである。主に身を避ける者たちを主は知っておられる。―ナホム書1:7

ヨナ書の内容は、大作映画の原作にうってつけでしょう。その筋書きは、逃走する預言者、大荒れの海、巨大な魚に飲み込まれる預言者、彼の命を助ける神、そして、異教の都市の悔い改め、というものです。