Category  |  あわれみと正義

神の品性

プロパティという言葉から何を思い浮かべますか。不動産関係者は、土地や建物、設備を含めた不動産を思い浮かべるでしょう。IT関連では、パソコンの基本的な情報などの属性を、質感や耐久性など、品質に関わる特性のことを意味する業界もあります。

弱者に寄り添う

著名な牧師の妻ジョセフィン・バトラーは、社会の「最も望ましくないもの」と見なされていた「夜の女たち」(多くの場合はぬれぎぬ)の権利を擁護する運動に加わりました。彼女は強い信仰に背中を押され、1860年代の英国の伝染病法を廃止しようと闘いました。これは、女性のみに残忍で侵襲的な医学検査を強制する法律でした。

人生は不公平か

チャールズ・ディケンズの小説『オリバー・ツイスト』の主人公オリバーは、生後すぐに孤児となりました。生まれた場所は悪名高い救貧院。やがて虐待に耐えかね、そこを逃げ出します。しかし、実は彼は多大な財産の相続人でした。ディケンズはハッピーエンドが好きなようで、オリバーを虐待・搾取した人たちは皆、各々相当に裁かれるか、悔い改めます。その一方、オリバーは「地を受け継」ぎました。私たちの人生にもこの種の正当な結末が待っていればどれほどよいでしょう。

気付き、行動する

アレクサンダー・マクリーンは、労働者階級の町、南ロンドン出身。18歳の時にウガンダの刑務所で死にゆく人の世話をし、見なかったことにはできない現実を見た、とテレビのドキュメンタリー番組で語っています。それはトイレ脇に放置された瀕死の老人でした。その人は数日後、彼に看取られ亡くなりました。マクリーンは、この経験に突き動かされ、帰国して法律を修めるとアフリカに戻り、受刑者の人権擁護を目的とした「ジャスティス・ディフェンダーズ」を設立しました。

敵を愛しなさい

第2次世界大戦中、米国の衛生兵リン・ウェストンが、海兵隊と共に敵に占領された島に上陸し、非情な戦場で、負傷兵のために最善を尽くしていた時のことです。部隊は重傷を負った敵兵に遭遇しました。この敵兵を助けようと、ウェストンは静脈血漿(けっしょう)を投与しました。味方の一人が「仲間のために取っておけ!」と怒鳴りましたが、無視しました。イエスなら「自分の敵を愛する」に決まっているからです(マタ5:44)。

飢えた人たちを救う

何年も厳しい干ばつに苦しむ「アフリカの角」と呼ばれる地域があります。作物は枯れ、家畜は死に、1千万人以上が命の危険にさらされています。この地で戦争や迫害から逃れ、ケニヤのカクマ難民キャンプにたどり着いた人々の状態は悲惨を極めます。最近の報告の一例によると、母親に連れて来られた赤ん坊は極度の栄養不良で、皮膚も毛髪も干からび、笑うことも食べることもできません。小さな体はぐったりしていて、専門医の対応が即刻必要でした。そこは無い無い尽くしでしたが、感謝なことに、生死に関わる事態に備えた体制は整えられていました。

神の正義と恵み

英国のロマン派の画家ジョン・マーティン(1789-1854)は、文明の滅亡を描いた黙示録を思わせる風景画で知られています。そこでは、人間は大惨事に圧倒され、迫りくる破滅に対して無力です。『ニネベの陥落』という絵は、暗い雲の下、押し寄せる大波から逃げる人々の姿を描いています。

忍耐強い愛

我が家のミスティークは、美しいふわふわの毛をした猫です。一緒に遊んだり、お腹をなでてあげたり、膝の上で眠らせたりしていると、数年前に出会ったあの猫だとは思えません。元々は野良猫で、痩せていて、人を恐れていました。けれども、毎日餌を与えるようになって、徐々に変わっていきました。そしてある日、ミスティークは私になでさせてくれました。その後の進展はご想像通りです。