いらぬ口出しをしない
以前、息子のジョシュと山道を登っていると、土埃が舞い上がっているのが見えました。ゆっくり近づいていくと、アナグマが土手で熱心に穴を掘っていました。頭と肩は穴の中。前足で掘り、後ろ足で土を蹴り出しています。夢中で働いていたためか、私たちに気づきません。私は好奇心に駆られ、落ちていた棒切れを拾って、アナグマの背中を突っつきました。怪我をさせるほど強く突きはしなかったのですが、アナグマは飛びあがり、こちらに向かって突進して来ました。私たちは、世界記録を出すかのような速さで必死に逃げました。
サマリヤ人の血
ジャカルタで開かれたインドネシア人の起源に関する講演会で、自分のDNAを調べたらサマリヤ人の血が少し入っていたと誇らしげに語った政治家がいました。聖書の善きサマリヤ人の話は、無条件の慈愛を表す物語だからです。
同情してくださる神
ある寒い夜、モンタナ州ビリングで、ユダヤ人家庭の子ども部屋に大きな石が投げ込まれました。窓には、ユダヤのハヌカー祭を祝って、燭台とダビデの星が飾られていました。この町の何千人もの人々は、この悪意ある所業に対抗して、連帯を表すために、燭台の絵を自分たちの窓に貼り付けました。彼らの多くはキリスト者でしたが、ユダヤ人の隣人たちが味わった悲しみと恐怖を我が事と受け止めたのです。
優しい物言い
フェイスブックで失敗しました。激論の的になる話題に首を突っ込み、他人を正す必要が、どこにあったのでしょう。愚かなことです。結局、怒気を含んだ言葉の応酬で心が折れ、イエスの良い証人となる機会を失いました。これが「炎上」の結末です。ネットの世界では日々乱暴な言葉が飛び交っています。ある倫理学者の言葉を借りれば、人々は怒りを爆発させることが、意見を公に述べることだと勘違いしてしまったのです。
飽くなき愛
ハイディとジェフは赴任先から戻り、ミシガン州の実家の近くで冬を過ごすことになりました。赴任先は南国だったので、10人の子どもたちのうちの多くは、美しい雪景色を見るのは初めてです。しかし、その前に冬支度です。コート、手袋、ブーツなど、大家族ですから、大変な出費が見込まれました。しかし、神は備えてくださいました。隣人が、手袋、帽子、履物、そしてスノーパンツを届けてくれました。友人は教会の人々に呼びかけて、家族12人分それぞれのサイズの防寒着を集めてくれました。家族に必要なものは、雪が降り始める前には、すっかり整っていました。
ともにいるということ
テーマパークのスタッフのジェンは、男の子が地べたで泣き叫んでいるのを見つけて駆け寄りました。ラルフという少年でしたが、朝からずっと楽しみにしていたアトラクションに行ってみたら、故障中だったのです。ラルフは自閉症でした。ジェンは彼を抱き起こしたり気休めを言ったりせず、一緒に地面に寝転んで気持ちを共有して、気がすむまで泣かせてあげました。
勇敢な行動
ジョン・ハーパーは、事故を予想だにせず、6歳の娘とタイタニック号に乗船しました。妻を亡くしていましたが、イエスを愛し、皆にもイエスを知って欲しいと願う人でした。船内が浸水すると、彼は幼い娘を救命ボートに乗せ、自らは人命救助のため、混乱する船内に戻りました。「女、子供、イエスを知らない人を救命船に」と叫びながら、ライフジャケットを配っていたといいます。最後の瞬間まで、イエスを伝え続けました。ハーパーは、他の人が助かるために己のいのちを捨てたのです。
借りた靴
高校3年生のゲイブは、カリフォルニア州で2018年に発生した大規模な森林火事で被災し、クロスカントリーの州大会予選に出場できませんでした。州大会を目指して4年間頑張ってきたのに、そのチャンスを失ったのです。大会委員会は状況を考慮し、ゲイブが出場資格時間内で走れるかを審査するという救済措置を講じました。しかし、彼は、ライバル校の校庭でひとりで走らなければなりません。その上、競技用シューズは火災で黒焦げになっていたので、普通の運動靴で走らなければなりませんでした。
憎しみよりも強い
母のシャロンダが殺されてから24時間もしないのに、クリスは「愛は憎しみより強い」と呟いている自分に気づきました。彼の母は、水曜日のバイブルスタディに参加していた他の8人とともに、サウスカロライナ州チャールストンの教会銃撃事件の被害者になりました。それなのに、何がこのティーンエイジャーの口に恵みに満ちた言葉をのぼらせたのでしょう。彼はキリスト者で「心を尽くしてすべての人を愛した」女性の息子でした。