Category  |  多文化、人種

壁を壊して一つになる

ベルリンの壁は家族や友人を分断してきました。東ドイツ政府が市民の逃亡を防ぐために1961年に建設したのですが、実際、250万人以上が1949年から壁の完成までに西側に移ったと推定されています。米国レーガン大統領は、1987年、壁の前で「この壁を壊しなさい」と演説しました。彼の言葉は歴史の大きなうねりを反映しており、それが頂点に達した1989年、壁は崩壊し、やがてドイツは再統一しました。

神の御前にみな、平等

夫婦で休暇中に早朝サイクリングを楽しみました。大豪邸が並ぶ地区を通ると、そこにはいろいろな人がいました。犬の散歩をする人、サイクリングをする人、新しい邸宅を建てる労働者、地域の美観のために働く人などです。あらゆる社会層の人がいましたが、そこで大切な事実を再確認しました。私たちはみな、同じだということです。金持ちでも貧乏人でも、資産家でも労働者でも、有名でも無名でも。聖書が「富む者と貧しい者が出会う。どちらもみな、造られたのは主である」(箴22:2)と語る通り、異なる部分があっても、万人は神のかたちに造られたのです(創1:27)。

偏見と神の愛

ある人に「君は予想に反していた。大嫌いになると思っていたのに、ならなかった」と言われたことがあります。ずけずけとした物言いですが、実は友好的でした。私は彼の国に留学したことがありましたが、昔、私たちの国は敵同士でした。クラスでグループに別れて討論していた時も、彼は距離を置いているようでした。それで、何か失礼なことをしましたかと尋ねると、「全然。でも、そこなんだ。僕の祖父はあの戦争で戦死したから、君の国もその国の人も大嫌いだった。けれども今、僕らはずいぶん似通っているなと気付いて驚いている。友達になれない理由なんて無い」と、彼は答えました。

すべての人へ

ダン・ギルは9歳の時、親友アーチーと同級生の誕生日会に行きました。ところが、その家の母親は「椅子が足りない」と言って、黒人のアーチーを入れてくれません。ダンは自分が床に座ると言いましたが断られ、仕方なくプレゼントを置いて帰りました。親友が拒絶されたという痛みが心に深く刻まれました。時が流れ、ダンは現在、学校の先生です。彼の教室には、いつも予備の椅子が一つあります。生徒が理由を聞くと、教室はみんなの居場所ということを忘れないようにするためだと説明しています。