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あふれる思いやり

以前「デイリーブレッド」に、妻マーリンがめまいで苦しんでいることを書きました。すると、冊子が発行されるや否や、まったく予想していなかったことが起こりました。読者の方々から励ましや気遣い、治療法などの書かれたメッセージが、次々と寄せられました。世界各国のさまざまな人たちが、妻の健康を気遣ってくださったのです。私の妻に対する愛と思いやりが大波のように押し寄せ、私たちはただただ圧倒されるばかりでした。キリストのからだがマーリンの苦しみに応えてくれるのを、この目で見ることができたのですから。全員にお返事はできませんでしたが、今も心から感謝しています。

影響力のある人

グーグルで「影響力のある人」と検索したら、「世界で最も影響力のある人」という項目のさまざまなリストが出てくるでしょう。そして、この種のリストには通常、政治家、起業家、スポーツ選手、科学や芸術方面の著名人、芸能人が名を連ねています。この人たちのために料理を作ったり、掃除をしたりする人たちの名を見つけることはありません。しかし、この俗に言う「身分の低い人たち」が、自分の「主人」に当たる人たちに影響を与えるのは珍しいことではありません。

みんなの意見

雑誌「ニューヨーカー」の金融ジャーナリスト、ジェームズ・スロウィッキーの著書「みんなの意見は案外正しい」という本は、ネット上で次のように紹介されていました。「問題の解決、イノベーションの育成、賢明な決断、さらには将来の予見などに関しても、大多数の意見が少数のエリートの考えよりも正しい。どれほど秀才のエリートであってもそうだという信じがたい考え方が、本当なのかどうかをスロウィッキーは検証している。」

無用のプライド

年をとった悪魔が訓練中の若い悪魔に、クリスチャンの注意を神から教会の人たちにそらせるように強く促しています。これは、C.S.ルイス著「悪魔の手紙」の一場面です。

私たちが話すこと

アメリカには、「偉大な心の持ち主は考えを語り合い、標準的な心の持ち主はイベントや出来事を語り合い、小さい心の持ち主は人について語り合う」という格言があります。もちろん、尊敬しているのでその人のことを話す、ということはあります。しかし、この格言は私たちのイヤな面を指しています。既存のメディアやソーシャルメディアは絶え間なく情報を流していますが、その中には妥当なラインを超えた他人の個人情報が含まれていて、いや応なくそれを目にすることさえあります。

理想の人生

毎年オースチンで開催されるテキサス・ブックフェスティバルは、何万人もの観客を動員します。そこでは、本を見て回ったり、著名な作家を囲んでの討論会に参加したり、プロの作家から文筆のアドバイスを受けたりすることができます。ある若者向けフィクション作家が、作家志望の人たちに言いました。「みんなに読んでほしいと思う本を書きなさい。」

誰でも歓迎

市街地の再生整備計画の一環で、1930年代に建てられた教会の取り壊しが決まりました。人のいない教会堂の窓が取りはずされ、ブルドーザーが来て壁に穴を開けました。こうして会堂の解体は始まりましたが、いくつかの扉はしばらく残されたままでした。その上には「立入禁止!」の文字が、オレンジ色の蛍光ペンキで大きく書かれていました。

ひとかたまりになろう

雪の持つ驚くべき性質は、世界中の多くの人にとって馴染み深いことです。ひとひらの雪片は氷の結晶から成っていて美しく、ふたつとして同じものはありませんが、手のひらの上ですぐに溶けてしまう、なんともはかないものです。ところが、大きなかたまりになると、大都市の機能を麻痺させる脅威にもなり、注意すべきです。樹木に降り積もった雪は、美しい景観を生み出し、芸術作品のモチーフになったり、カレンダーの写真になったりします。雪があるので、スキーを楽しめます。子どもたちは雪だるまを作ったり、雪を丸めて雪合戦をしたりして遊びます。これらすべては、雪が互いにくっつく性質を持っているからです。

田舎の医者

シンクレア・ルイスの小説「本町通り」は、田舎の開業医と結婚した洗練された都会の女性、キャロルの物語です。彼女は、新しく暮らすことになった小さな町で、自分はみんなより優れているとお高く止まっていました。しかし、重症の患者に対応する夫の姿を見て、自分の間違いを示されます。それは移民の小作農が大怪我をして運びこまれ、腕を切断しなければならないというときでした。キャロルは、患者と取り乱している患者の妻を優しく励ます夫の姿を見て、心から彼を尊敬しました。暖かく真摯に人に仕える医師の姿は、プライドに凝り固まったキャロルの心に衝撃を与えました。