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夜の声

詩篇134篇は3節だけしかありませんが、小さいことが大きな意味をもつという証明書です。最初の2節は、夜ごとに神の家で仕える祭司たちへの訓戒です。聖所は暗くて、がらんとしています。これといったことは起こりません。少なくとも、起こりそうにありません。それでも祭司たちは、「聖所に向かってあなたがたの手を上げ、主をほめたたえよ」と促されます(2節)。3節は会衆の声です。夜の暗闇と孤独に、「天地を造られた主が、シオンからあなたを祝福されるように」と呼びかけます。

訪問者

最近、定年退職した人に、毎日会社に行かないようになって、代わりに何をしているのかと尋ねた友人がいました。すると、「私は『訪問者』をしている」と答えたのだそうです。その人は、教会や近所にいた人で病院や介護施設に入った人や、ひとり暮らしをしている人、もしくは、話相手を必要としている人たちを訪問して、一緒にしゃべったり祈ったりしている、と言います。私の友人は、その人の明確な目的意識と他人に対する思いやりに感動しました。

中国のことわざ

中国のことわざは日常を取り扱った内容が多く、その背景に物語がある場合がほとんどです。「苗をひっぱって生育を助ける」ということわざは、宋の時代のせっかちな人の話が出所です。彼は米を植えたあと、その生育を心待ちにしていましたが、ふとあることを思いつきました。すべての稲を、少し上に引っ張るのです。この作業を一生懸命した後、水田を見渡すと、稲が伸びて「育った」ように見えました。彼は大喜びしましたが、その喜びは長つづきしませんでした。翌日、稲はしおれ始めました。根が地中に少ししか入っていなかったからです。

つなぎ合わせる

私の65歳のバースデープレゼントに、妻のジャネットがドレッドノートD-35型のギターを買ってくれました。1900年代初頭に開発されたドレッドノートは、当時設計された他のギターよりも大型で、はっきりとした大きな音が出ます。第一次世界大戦時のイギリス戦艦、HMSドレッドノートにちなんで、その名前がつけられました。D-35の裏面は独特です。というのは、幅の広い良質なローズウッド木材が不足していたので、小さめの板3枚を張り合わせたからです。その結果、より豊かな音色になりました。

奉仕の場

昨年、私たちの町は猛吹雪に襲われました。雪や氷で重くなった大木の枝が折れてあちこちで電線を切断し、町中の会社や家庭が数日間停電しました。私たちの家も被害に遭いました。最低限の電気は自家発電でまかなえましたが、料理はできません。そこで臨時休業のレストランを何軒も通り過ぎ、食事ができる店を探して、ずいぶん遠くまで出かけました。やっと営業中のレストランを見つけましたが、そこには、私たちと同じ考えのお腹をすかせた人たちがいっぱいいて、店内はごった返していました。

音楽とスピーカー

クリストファー・ロックは、中古のトランペット、トロンボーン、フレンチホルンを買い、それをiPhoneやiPad用のアコースティックアンプに改造します。そのモデルは、1800年代の後半に登場した、最初の蓄音機に使われていたスピーカー(トランペットのような形状)です。このアナログスピーカーを通すと、音楽はデジタル機器内蔵の小さなスピーカーで聞くよりも大きく、はっきりと、豊かで深い音色で聴くことができます。この金管楽器をリサイクルしたスピーカーは、芸術作品であるだけでなく、電力を使わずに聞きたい音楽の音量を大きくしてくれます。

値しない賞賛

セルフ・クリーン機能のついたオーブンを買う前でも、私のオーブンはきれいでした。食事に招待した客人は、「お宅のオーブンはとてもきれいね。新品みたい」と言ってくれました。私はこの褒め言葉に値しなかったのですが、それでも素直に受け入れました。実は、うちのオーブンがきれいなのは、私がきれい好きでオーブンを磨き上げるからではありません。めったにオーブンを使わないので、汚れ知らずなだけなのです。

フラフープから学ぶ

子どもの頃、大好きだったフラフープが、また流行っています。当時、私は友だちのスージーと庭の芝生で何時間も過ごし、技を極めようとしたものです。私たちは、どちらが長くフープを回しつづけられるかを競い合いました。今年は、あの頃の思い出に浸ることがよくありました。

今でも奉仕

ヴィヴィアンとドンは90歳代半ばの夫婦で、結婚生活は70年以上になります。最近、ヴィヴィアンは失望を体験しました。臀(でん)部を骨折してしまったのです。ふたりは高齢のために体力がなく、以前のように活発な教会生活ができないことを数年前から悲しく思っていました。それに輪をかけての骨折です。この出来事は、ふたりにとって本当に辛いことでした。