天の助け
モールス信号のSOSは遭難を知らせる手段として1905年に考案されました。そして、1910年、ケンタッキー号が沈没する際に使われて、46人の乗組員全員が助かったことで広く知られるようになりました。SOSは比較的最近の発明なのです。
逆境を乗り越える
私たちは責任を持って各々の目標に取り組むために、月に一度会って報告会をしています。昨年のメアリーの目標は、年末までに食卓の椅子を修理することでした。彼女は11月の集まりで「椅子の修理に10か月と2時間かかった」と報告しました。必要な材料が何か月も調達できず、仕事と育児の両立に苦闘し、中々着手できなかったのですが、修理の作業時間は、たった2時間でした。
目を上げて
家の近くにハイキング道のある公園があり、そこを散策するのが大好きです。公園の一角には、4千メートル級のパイクス・ピーク(ロッキー山脈)の雄大な景色を背にして、赤砂岩のガーデン・オブ・ザ・ゴッド(神々の庭)のパノラマを見渡せる場所があります。しかし時に私は、悩みを抱えて、うつむきながら歩く自分に気づきます。そして、まわりに誰もいない時は立ち止まって、「デービッド、目を上げなさい!」と声を出します。
泥にはまる
両親の墓に花をたむけに行ったとき、夫は、他の車が通れるように路肩に乗り上げて駐車しました。最近、長雨がつづき、そのあたりはぬかるんでいたのですが、帰ろうとして驚きました。タイヤが泥にはまって動けません。エンジンを吹かせば吹かすほど、車輪はどんどん泥に沈んでいきました。車を押す人が必要でした。しかし、夫は肩を痛めていたし、私は退院したばかりでした。離れたところに若者がふたりいるのが見えたので、私は必死で手を振り叫ぶと、彼らは、すぐに来てくれました。そして感謝なことに、力を合わせて、車を道に戻してくれました。
さあ行け!
アムステルダムの大ホールで1986年、世界的に著名なビリー・グラハム師が、1万人以上の伝道者や牧師に向かって講演しました。私もそこにいて彼の体験談に耳を傾けていましたが、「メッセージを語るために神の民である会衆の前に立つたびに、震えて膝ががくがくします」と語られるのを聞いておどろきました。
俊足チーター
アフリカに生息するチーターは、走り出してすぐに時速112キロに達しますが、長距離走は苦手です。BBC放送のニュースによると、ケニヤ北東部にある村の男性4人は、2匹のチーターと6.5キロ走って、チーターに勝ったそうです。
私を力づけてください
シンガポールの初代首相リー・クアンユー氏は、今日のシンガポールの発展を造り上げたと評価されています。リー氏の首相在任中、シンガポールは成長して豊かになり、アジアの先進国に数えられるようになりました。彼は長期にわたって国の政治をつかさどり、難しい状況や批判に直面したこともありました。投げ出したいと思ったことはありますか、と質問されると、リー氏はこう答えました。「人生をかけて取り組もうと決めていました。」
報われる
息子のロバートは、「僕にはできない。難しすぎる」と、絶望のあまり鉛筆を投げ捨てました。私たちの9歳になった息子には学習障害があり、普通に読み書きをすることができません。やっと良い学習法が見つかりましたが、それには大変な努力が必要でした。毎晩20分間、一日も欠かさずに、読み書きの練習をさせなければならなかったのです。やる気になれない夜もありました。前進は望み薄だと感じるときもありました。しかし私たち夫婦は、息子に年齢相応の読書力を身に付けさせるのは、親としての責任だと固く信じていたので、あきらめずに奮闘しました。
依存症に 苦しむ
エリックは薬物依存症で、自分でもそれが分かっています。家族や友人は薬物をやめるよう勧め、本人もそれが健康にも人間関係にも一番よいと知っていました。しかし、自分ではどうすることもできません。悪い習慣をやめられた人の証を聞いても、「本当によかったですね。でも、僕はできそうにありません。そもそも、なぜ誘惑されてしまったのだろう。やりたいという思いを、神が今すぐ取り去ってくださればよいのに」と答えました。