再生の準備
陸軍に所属してドイツに駐留していた時、1969年製のフォルクスワー ゲン・ビートルを購入しました。深緑色の車体に茶色の合成皮革のシート。美しい新車でした。しかし、年月とともに車は傷み、事故のせいで一枚のドアとステップが壊れてしまいました。もし、私にもっと想像力とお金があったら、クラシックカーとして価値が出るから、ぜひ再生しようと思って、実行したかもしれません。しかし、実際は違いました。
脱出
アガサ・クリスティーの小説「複数の時計」の連続殺人犯は、元々ひとりの人を狙っていましたが、その殺人を隠すために、次々と人を殺します。探偵ポワロに迫られると「ひとりだけ殺すはずだった」と告白しました。
すっかりきれいに
英国の技師エドワード・ネアーンが、1770年、消しゴムを発明しました。その前はパンの耳で消していました。彼はパンを取ろうとして誤ってゴムをつかみましたが、それで書いたものが消える上、消しくずの始末も簡単でした。
閉じた目
彼は自分が悪さをしたと知っていました。そう顔に書いてあります。しかし向き合って話し合おうと座ると、ぎゅっと目を閉じました。3歳の甥の論理では、自分が見えないなら相手にも自分が見えません。見えない相手と話し合ったりはしないので、彼はその場から逃げることができると思ったのです。
厄介払いの良き日
年の初めに一風変わったイベントをする人たちがいます。「厄介払いの良き日」と呼ばれ、2006年に始まりました。それは、ある南米の伝統に由来します。各人が、旧年中の悪い出来事や嫌だったこと、恥かしい思い出などを紙に書き、その紙を業務用シュレッダーにかけます。または大槌で打ち叩く人もいます。
驚くべきあわれみ
大学生の夏、コロラドの大農場で働きました。一日中トラクターで牧草を刈った日の夕方、お腹を減らし疲れて母屋に戻りました。そしてベテラン運転手まがいの勢いでハンドルを切り、ブレーキを強く踏んでトラクターを左に回転させて駐車しました。すると、刈り取り機の爪が、横にあった2千リットル入りのガソリンタンクの脚に当たったのです。タンクは大音響を立てて地面に倒れ、継ぎ目が壊れてガソリンが流れ出してしまいました。雇い主である農場の主人は、そばでその一部始終を見ていました。
申し訳ない
マックギーは冤罪で4年間服役しました。コリンズが2005年にある報告書を改ざんしたためです。無罪が証明されたのは、すべてを失った後でした。彼は復讐を誓いました。一方、コリンズは多数の報告書を改ざんしたことが発覚して解雇され、服役しました。ふたりは各々、刑務所でキリストと出会いました。
私の本当の顔
過去の自分を恥じる思いが、長い間、人生に悪影響を及ぼしていました。当時の評判を誰かに知られたら…と不安でしたが、主に助けられて、教会のリーダーを自宅に招く勇気が与えられました。私は家中をピカピカに掃除し、ごちそうを準備し、一番良いジーンズとブラウスを着ました。ところが、前庭のスプリンクラーを切ろうとして失敗し、びしょ濡れになりました。
以前より良い人に
スコットランドの宿屋で、釣り人たちが、夜、談笑していたところ、サケを仕留めた話をしている人の腕がテーブルに当たり、コップが壁に向って倒れました。白いしっくいの壁に、くっきりとシミがついています。その人は宿屋の主人に謝罪して、修理代を払うと言いましたが、壁からシミは取れません。ところが、そばにいた人が「大丈夫だ」と言って立ち上がり、絵の道具をポケットから取り出すと、汚いシミの周りに絵を描き始めました。するとどうでしょう。徐々に、雄大なシカの頭が現れました。何と、その男性はスコットランドきっての動物画家、エドウィン・ランドシーアだったのです。