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書かれた目的

エティ・ヒレスムは「主は私の高きやぐら…私たちは歌いながら収容所を発った」とハガキに綴り、それを汽車から投げ捨てました。1943年9月7日。これが、私たちの知り得る彼女の最後の言葉です。同年11月30日、エティはアウシュビッツで殺されました。後に、彼女の日記が発見され、翻訳出版されました。それはナチス占領下の恐怖と神の世界の美の記録です。現在67言語に翻訳された「エティの日記」は、悪だけでなく善の存在をも信じる、すべての読者への贈り物です。

忍耐強く求める

南スーダンのセミ・ニゴ司教は、ケリコ語の聖書翻訳の大きな遅延を「時がゆき、戦争が来て」と語りました。実はケリコ語の印刷物は皆無でした。何十年も前に、ニゴ司教の祖父が、聖書の翻訳プロジェクトを果敢に始めましたが、戦争や戦後の混乱、北ウガンダとコンゴ民主共和国の難民キャンプに対する度々の攻撃がそれを阻んできました。しかし、ニゴ司教と信徒たちはあきらめず、彼らの粘り強い努力は、ついに報われました。ケリコ語の新約聖書は30年後に完成し、お祝いに沸き立つ難民の人々に配られました。聖書翻訳を指導した宣教師たちは、ケリコ人の熱意は言葉では表せないほどだったと語りました。

気象予報士の間違い

若い予報官のチャールズ・ピアスは、ふたつの前線の影響でハリケーンはニューイングランドまで北上すると1938年9月21日の正午の会議で警告しましたが、上司たちは一蹴しました。熱帯低気圧はそれほど北上しないからです。しかし、2時間後、ロングアイランドで地滑りが発生。ハリケーンは午後4時にはニューイングランドに到達していました。船は座礁し、家は破壊されて海に飛ばされ、600人以上が亡くなりました。確かなデータと詳細な気象図に基づいたピアスの警告が公表されていればと悔やまれます。

神に飢え渇く

その人はイエスを新たに信じ、すごく聖書を読みたかったのですが、爆発事故で視力と両手を失っていました。唇で点字を読めると聞いて試してみると、唇の神経も損なわれていることが分かりました。その後、舌で点字を感じられると分かり、聖書を大喜びで読みました。

癒しの言葉

最近のある研究結果によると、医療従事者から励ましてもらった患者は早く回復すると言います。アレルギー物質で皮膚にかゆみを起こさせた状態の被験者を、医者から大丈夫と言われるグループとそうでないグループに分け比較しました。すると、医師から言葉をもらった患者たちは、他の人たちよりも不快さとかゆみが軽減されたそうです。

本に喜びを見つける

積読(つんどく)という日本語を聞いたとき、私にぴったりだと思いました。それは読もうと思っている本が山となることです。本は何かを教えたり、別の時代や場所に連れて行ってくれたりします。本には知恵や喜びが詰まっていて、積読は減りそうにありません。

真理は苦いか甘いか

鼻にしみができて一年近くたって医者に行きました。生体検査の結果が数日後に出ましたが、皮膚がんでした。手術は可能で、生命の危険はないと言われましたが、苦汁をなめる思いでした。

書いてあることを行う

ブライアンは受付係をするはずだった兄の結婚式をすっぽかしました。当然ながら、家族はがっかりしました。一方、妹のジャスミンは式でコリント人への手紙第一13章を朗読しました。愛について書かれている聖句を上手に読みましたが、後日、父にブライアンの誕生日プレゼントを届けるように頼まれると、愛について読むことはできても、実行は容易ではないと感じました。しかし、読んで実行しないなどあり得ないと思い直し、出かけました。

青い線

アルペンスキー滑降の競技用コースには、真っ白な雪の上に青色のスプレーで線が引かれています。観客の目に美しいものではありませんが、選手の成功と安全のために必要です。それはゴールまでの最短ルートを選手に示します。また、雪の白さと青のコントラストは、選手が斜面に出来た窪みの深さを察知するのに役立ちます。斜面を高速で滑降する選手の安全にとって、その線は不可欠なものなのです。