人生の嵐
恐ろしい嵐の話がマルコの福音書にあります。弟子たちがイエスといっしょに舟でガリラヤ湖に出ていくと、激しい突風が起こりました。弟子たちの中には熟練の漁師もいましたが、皆が恐れおののきました(マコ4:37-38)。神はどうなさったのでしょう。この人たちは、直接イエスが選ばれ、イエスにとって最も身近な人たちだったはずです。その上、「さあ、向こう岸へ渡ろう」というイエスの言葉に従ったのです(35節)。それなのになぜ、こんなひどい目に遭わなければならないのでしょう。
イエスが共におられる
誰の人生にも何かしら問題があるものですが、恐ろしい苦難に見舞われる人もいます。ローズは1994年、ルワンダ大虐殺で家族の大半を失いました。ふたりの幼い娘以外、全員が目の前で殺されたのです。寡婦となった多くの女性は貧しい生活を強いられます。ローズもそのひとりでした。しかし、彼女は決してくじけないと心に決めました。ふたりの孤児を引き取り、食費や学費など、5人の家族の必要は、神が必ず満たしてくださると信じました。
険しい道
釣り仲間が、ある湖の話をしました。ここアイダホ州のジャグハンドル山北壁にあって、うわさによると、大きなカットスロートマスがいるといいます。彼は鉛筆でナプキンに地図を書いてくれました。
人生の歌
音楽の聴き方は立場によって違います。例えば、作曲家は心の中にすべての音を聴きます。演奏者は自分の音をしっかり聴きます。そして聴衆は、感性でそれを楽しみます。
逆境の光
ダラ・トーレスは1984年から2008年までに5度のオリンピック出場を果たすという、輝かしい記録を持つ米国の水泳選手です。2008年には、自身が25年前に打ち立てた50メートル自由形の国内記録を更新しました。しかし、メダルや新記録だけが人生ではありません。けが、手術、年齢が半分くらいの選手たちと競争する大変さ…。彼女は言います。「幼い頃から、いつでも負けず嫌いでした。また、逆境には良い点もあると分かっていました。それは新しい夢の原動力です。」逆境には良い点もあるというのは、素晴らしい教訓です。トーレス選手は、逆境をバネに高みを目指しました。
苦しみの中の教訓
スクリーンの映像は大きく鮮明で、皮膚の裂けた深い傷がよく見えました。血だらけになった男を兵士がむち打ち、群衆はあざ笑います。それがあまりにもリアルなので、私は自分が痛いかのように、野外劇場の静寂の中で顔を歪めました。しかしこれは、苦しむイエスを再現する映画にすぎません。
うまくいかない時
悪いことが起きたとき、「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています」(ロマ8:28)を引用する人がよくいます。これを渦中で信じるのは難しいことです。以前、3人の息子をたてつづけに亡くした人が、「この悲劇が私の益になどなるだろうか」と嘆くのを聞きました。私は何も言えず、ただ隣で共に悲しむだけでした。しかし数ヶ月後、彼は感謝を込めて、「私の悲しみは、私を神に近づけました」と言いました。
伴走者
姉のキャロルが乳がんだと診断された時、私たち家族は心配し、みんなで彼女のために祈りました。その後の数ヶ月間、キャロルは手術や治療、そして闘病について正直に報告してくれました。ですから、良くなったとの知らせを受けたときは、みんなで祝いました。キャロルは、全快に向かっていました。
神のいつくしみ
ロジャーは災難つづきでした。心臓弁膜症を治療する開胸手術を受けましたが、1~2週間で合併症を起こして再手術となりました。リハビリを始めてようやく回復し始めた頃、自転車で転んで鎖骨を骨折しました。それだけではありません。彼はこの最中に母を亡くすという悲しみも味わったのです。ロジャーは失意のどん底でした。小さいことの中にでも、神を感じたことがありますかと尋ねられて、この時期、そんな風にはとても思えなかったと言いました。