月別: 2014年7月

容赦なし

我が家の車のあだ名は、「せっかち君」です。日曜の朝は、ことさら気ぜわしくなります。教会で必要なものをすべて車に積み込んで、助手席に乗り込みます。そしてドアを閉めるやいなや、夫のジェイが車庫から車を出すのですが、私がまだごそごそしているうちに、シートベルトの警告音が鳴り始めます。「お願いだから、ちょっとだけ待って」と言っても、答えはもちろん「ノー」です。シートベルトを装着するまで、警告音は容赦なく鳴りつづけます。

名前の力

ニックネーム(あだ名)といえば、その人の性格や身体的特徴を表すことがよくあります。私の小学校時代のあだ名は、ひどいことに「タラコ唇」でした。その当時、私の唇は他の顔のパーツに比べてアンバランスに大きかったからです。このあだ名で呼ばれるのが長続きしなくてよかったと思うのは、言うまでもありません。

逆パラノイア

モスクワで1991年8月に起こった政変の様子を、旅先のテレビ報道で見ていたのを覚えています。全体主義社会で育ったロシアの人々が突然、「我々は自由であるかのごとく行動する」と、戦車を見おろしながら宣言しました。ビルの中にいる全体主義の指導者たちと、外にいる大衆の表情は対照的で、実のところ、恐れているのは誰で自由なのは誰なのか、よく分かりました。

山に目を向ける

ブラジルのリオデジャネイロ市を見下ろすコルコバード山の頂上に、世界で最も大きいキリスト像がそびえ立っています。この彫像は高さが30メートル、広げた両腕の巾が28メートル、重量は635トンです。彫像は、昼も夜も、市内のどこからでも見ることができます。ちらっと山を見上げるだけで、贖い主キリストの像を目にすることができます。

別の質問をする

悲劇に襲われたとき、誰もが「なぜ」と問います。家族を失った人たちは、神に疑問を突きつけます。「こんなひどいことを、なぜ止めてくださらなかったのですか」「誰のせいでこんなことに」「私が苦しんでも何とも思わないのですか」などです。10代の娘を事故で亡くした父親として、私自身も、このような質問を神にぶつけたことがあります。

不確かな時に

数年前、不況にあおられて多くの人が失業しましたが、悲しいことに、私の義理の弟もそのひとりでした。妹が状況をメールしてきましたが、先は見えないながらも、心は平安だと言っていました。神が自分たちのことを気にかけてくださっていると分かっているから、ということでした。

死の危機

ローレン・コルナキは夏に救急救命の講習を受けて良かったと思っていましたが、こんなにすぐ、それも、家族のために役立てることになるとは、予想だにしていませんでした。彼女の父親は車の修理をしていたのですが、ジャッキがすべって車の下敷きになってしまいました。22歳のローレンは雄々しくも重さ約1.5トンの車を持ち上げて、父親を引きずり出し、心臓マッサージや人工呼吸などの適切な応急措置をして救急車の到着を待ちました。

指標とつなぎ柱

過去は未来に向かって進むための指標として用いるべきで、それを「つなぎ柱」にしてはならない、と言う人がいます。私たちは「古き良き時代」の思い出に浸るばかりに、その体験を未来への糧にできないことがよくあります。昔はよかったという懐古の情には、人を引き留める力があって、私たちはみな、その影響を受けやすいものです。

成長の記録

もし引っ越すことがあったとしても、台所のドアは外して持って行きたいと思います。そこには、子どもたちの成長の記録が残っているからです。私たち夫婦は数ヶ月ごとに、このドアを背にして子どもたちを立たせ、背比べをして印をつけてきました。その成長の記録によると、娘は一年の間に10センチも身長が伸びました。