Month: 10月 2014

理解してくださるお方

友人の夫は重度の認知症で、施設に入所することになりました。自分の世話を担当する看護師に初めて会ったとき、彼は彼女の腕を引っ張って、「ここにいる私の親友を紹介します」と言いました。しかし誰もいなかったので、看護師は彼が妄想しているのだと思いました。ところが、彼が話している親友とはイエスのことだと分かったのです。彼女は深く感動しましたが、急いで別の患者の介護に向かわなければなりません。再び彼のところに戻った時には、彼の意識はすでにもやがかかっていました。

値しない賞賛

セルフ・クリーン機能のついたオーブンを買う前でも、私のオーブンはきれいでした。食事に招待した客人は、「お宅のオーブンはとてもきれいね。新品みたい」と言ってくれました。私はこの褒め言葉に値しなかったのですが、それでも素直に受け入れました。実は、うちのオーブンがきれいなのは、私がきれい好きでオーブンを磨き上げるからではありません。めったにオーブンを使わないので、汚れ知らずなだけなのです。

ことばの戦い

フランツ・フェルディナント大公夫妻の暗殺に報復するとして、1914年7月28日、オーストリアとハンガリーは、セルビアに宣戦を布告しました。ヨーロッパ各国は、その後90日以内に各々の軍事同盟に基づき、また自国の野心に照らして、どちらかの陣営に加わりました。この事件は、近代史上で最も破壊的な軍事紛争のひとつである、第一次世界大戦に発展していったのです。

正しい礎

相続した古い家をリフォームしていると、施工業者が「悪い知らせなのですが…」と切り出しました。「ガレージの奥半分を書斎に改築するということでしたが、壁にほとんど基礎が無いことが分かりました。これでは一旦壊して、基礎をつくり、壁を一から作らなくてはなりません。」

真の友

小説「シェーン」は、開拓農民のジョー・スターレットと、彼の家に立ち寄った謎の流れ者シェーンが友情を育む物語です。そのきっかけは、ジョーの土地にあった大きな木の切り株を、いっしょに取り除いたことです。ジョーがシェーンを喧嘩から助けたり、シェーンがジョーの農地の世話を手伝ったりするうちに、ふたりの友情は深まっていきます。ふたりは互いを尊重し、互いに誠実を尽くしますが、その関係は「ふたりはひとりよりもまさっている…どちらかが倒れるとき、ひとりがその仲間を起こす」(伝4:9-10)という聖書のみことばを反映しています。

垣間見る者から探求者へ

娘のキャサリンが、まだ小さくて、歩いたり這ったりできなかったときのことです。あっちに行ってとか、放っておいてと主張するとき、彼女には独特の方法がありました。それは、目を閉じることです。自分が見えないなら、相手からも自分は見えないという理論らしく、車のチャイルドシートに座らされていて初対面の人に話しかけられたときや、ベビーチェアに座らされていて嫌いな食べ物が出されたとき、また、「もう寝なさい」と言われたときなどは、そんなことをしていました。

不思議な回り道

私たち夫婦は650キロほど離れたミズーリ州に住む娘の家に車で行くために、カーナビを設定しました。州間高速道路80号線でイリノイ州を走っていると、カーナビが高速を降りるように指示し、ハービー市を迂回させられました。そして、また80号線に戻ったので不可解でした。なぜ、何の問題もない高速道路を降りてわざわざ迂回しなくてはいけなかったのでしょう。その理由は未だ分かりません。けれども、私たちはとにかく旅をつづけ、往復ともカーナビを信用することにしたのです。

逆さまに見る

インドを訪れた際、私はハンセン病患者に交じって礼拝しました。ハンセン病治療の前進に尽力したのは、医療宣教師たちでした。彼らは自らすすんで患者たちと共に暮らし、リスクを承知でこの病気と戦いました。その結果、ほとんどの主要なハンセン病センターには、力強い教会が育ちました。ミャンマーに行ったときは、エイズ孤児の収容施設を訪問しました。そこではクリスチャンのボランティアたちが、病気で逝ってしまった親になりかわって、孤児たちに愛情を注いでいました。今までで最も心を奮い立たされた教会の礼拝は、チリとペルーの連邦刑務所の劣悪な部屋でささげられた礼拝でした。神の御国は、しいたげられた恵まれない人たち、すなわち世間から拒絶された人たちの中で根を張っていました。

永遠にこんにちは

キャシーは、娘と生後4ヶ月の孫オリバーと共に1週間の休暇を過ごしました。休暇が終わると、次に会えるときまでお別れです。キャシーは私に次のような手紙をくれました。「娘たちと再会して楽しい休暇を過ごしたことで、天国を待ち望む気持ちになりました。天国では、楽しい思い出を記憶に留めようと努力する必要はありません。時間が止まってくれればと思ったり、楽しい日が長くつづくようにと祈る必要もありません。そこでは、出会いが別れの始まりになることはないのです。天国は、『こんにちは』だけの世界です。今から、その日が待ちきれません。」キャシーは初孫のオリバーと、できるだけいっしょにいたいと思っています。キャシーはオリバーといられる時をいつも感謝し、天国の希望を感謝しています。そこは、素晴らしい時間の尽きないところなのです。