別れを告げる
別れは辛いものです。家族や友だち、住み慣れた土地、職場や生業、何であれ、別離は辛いものです。
天国の門
イタリアの彫刻家ロレンツォ・ギベルティ(1378-1455)は、フィレンツェのサン・ジョヴァンニ洗礼堂にあるブロンズの扉に、イエスの生涯を描く数々の浮き彫りをほどこしました。長年かけて彫られたこれらの作品は非常に感動的で、ミケランジェロが 「天国の門」と呼んだほどです。
しがみつく
テキサス州の大牧場で育ったカウボーイの友人には、独自の格言がいくつもあります。私のお気に入りは、「うまいコーヒーを入れるのに、水はたくさんいらない」というものです。また、悩みが大きくてハンドル操作ができない人がいると、「持っているものにしがみつけ」と言って励まします。それは、「助けはそこまで来ている。あきらめないで!」という意味です。
あなたには価値がある
義母が亡くなった後、アパートの整理をしていると、タンスの引き出しの中からアメリカ先住民の図柄がついた古い1セント玉が出てきました。彼女はコインの収集家ではありませんが、昔、自分が使っていた硬貨を残しておいたのでしょう。何枚かは非常に良い状態でしたが、さびて変色し、刻印が見えない物もありました。しかし、1セントと記されていることは分かりました。今は1セントでは何も買えませんが、当時は新聞を買うことができました。また、収集家にしてみれば、状態が万全でなくても十分な価値があります。
本当の避難所
私の故郷では2014年3月に部族闘争が起こり、父方の親戚は難民となって、その地方の中心都市に避難しました。悲しいことに、故郷が危険になったという理由で、身の安全とより良い生活を求めて、他の土地に移住することは人類の歴史の一部です。
救いの泉
地面にドリルで深い穴を掘るといえば、大抵は、岩石標本を採取したり、石油や地下水を採掘するのが目的です。
最高の幸せ
子どもの頃、「みんながしている」という台詞には説得力があると思っていましたが、違いました。私の両親はどんなに頼んでも、良くないと思うことは絶対に許しませんでした。大人になると、我を通すための言い訳も増えます。人に迷惑をかけない、法律に違反しない、相手が先に仕掛けた、決してバレない…。そこには、自分の思いが何よりも大切、という信念が隠れています。
鳴り響くメッセージ
ロンドンのウェストミンスター宮殿の時計台には、ビッグベンと呼ばれる時の鐘があります。そのメロディーは、ヘンデル作曲の「メサイア」の「私は知っている。私を贖う方は生きておられる」の部分から取られ、「主よ、この時、導きたまえ、歩みを守りたまえ」という時計部屋に掲げられた歌詞は、後からつけられたと言われています。
寂しい季節
クリスマスの時期、山積みになった郵便物の中に美しいものを見つけました。リサイクルした厚紙を使った、手作りのクリスマスカードです。青々とした常緑樹の丘の冬景色を描いた、簡素な水彩画です。赤い実のついたヒイラギで囲んだフレームの中には、「平安がありますように!」と手書きのメッセージがありました。このカードの作者は、刑務所に収監されている友人でした。私は彼の作品を感心して見つめながら、もう2年も手紙を出していないことに気がつきました。