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逃げる

合気道の入門クラスは発見の連続でした。攻撃された時は、まず逃げることを考えるといいます。「逃げられなかった時のみ、戦いなさい」と、師範が真顔で語るので、私は非常に驚きました。これほど高い自衛能力を持つ先生が、戦いから逃げろと言うのです。直観と相容れないとも思いましたが、最善の自衛は、戦い自体を避けることと説明されて納得しました。

惜しみなく与える

チャールズ・ゴードン将軍(1833-1885年)は、ビクトリア朝時代の英国の軍人で、中国など世界各地で任務に当たりましたが、英国にいるときは、収入の9割を寄付しました。ランカシャー地方で飢きんが起きると、授与された勲章の銘刻を削り取って現地に送り、その金を溶かして換金し、困窮者に食事の配給をするように言いました。その日の日記には「唯一残された価値あるものを、主イエスにささげた」と記されています。

結局のところ

日常生活を離れ、祈りと内省の1日を過ごす修養会の講師を頼まれることがあります。私はそこで「将来、あなたの葬儀で、あなたの人生を言い表す1文が、式次第のどこかに掲載されるとします。何と書いてもらいたいですか」と尋ねます。この問いがきっかけで生活の優先順位を変えた人もいました。いのちのしまい方を良いものにしたいからです。

深い絆

イラクから米国に移民したアミナと生粋のアメリカ人のジョセフは、相反する主張のデモ行進に参加していました。私たちは、民族や政治信条で分断された人々は互いを憎悪していると信じ込まされています。しかし、ジョセフが暴力を振るわれそうになったとき、アミナは助けに駆けよりました。ジョセフは、報道記者に「自分たちは全く相容れないけれど、『それはダメ』という共通の瞬間がある」と語りました。ふたりは、政治信条より深い何かで結ばれていました。

実が木を売る

苗木屋が黄桃の木の販売促進案を考えていました。若木をおしゃれにディスプレイしようか、四季折々の桃の木を載せたカタログを作ろうか……。ついに妙案が思い浮かびました。甘く香る、産毛におおわれた深いオレンジ色の黄桃を使うのです。完熟した果実をもいで切り、果汁が滴る実を1切れずつ客に渡します。すると客は、それを味わって、苗木を買いたくなるでしょう。

サイモン家の思い出

ケニアのニャフルルで満天の星のもと、サイモンの家を訪ねて夕食を共にしたのは大切な思い出です。土の床とランタンの灯りは、一家の貧しさを表していました。何を食べたかは覚えていません。しかし、私たちが彼の家の客人になったことをサイモンがどれほど喜んでくれたかは生涯忘れないでしょう。彼の物惜しみしない手厚いもてなしはイエスの姿を映していました。たましいに触れられ、心が洗われる体験でした。

天からの食べ物

スイスのオルテンで、2020年8月、チョコレートの雪が降りました。チョコレート工場の換気システムが誤作動を起こして、チョコレートの粒子を放出した結果、道路や車がチョコレートでおおわれ、町中が甘い香りに包まれました。

主を求める

ポテトチップスを食べ出すと止まらないのはなぜでしょう。マイケル・モスは、著書『フードトラップ 食品に仕掛けられた至福の罠』の中で、アメリカの大手スナック菓子メーカーがそのように仕組んでいる、と言います。ある有名な大手企業では年間30億円をかけて「食欲コンサルタント」を雇い、一時の幸福感を刺激する策を練っているそうです。

無比の勇気

イタリア、フィレンツェの領主ロレンツォ・デ・メディチは、1478年、暗殺されそうになりました。報復しようと領民が決起すると、残忍なナポリ王フェルディナンド1世を敵に回す結果になりました。そんな中、ロレンツォは、単身、武装もせず、敵の王に会いに行きました。この勇気、そして彼の魅力と聡明さが相まって、彼はフェルディナンドの称賛を勝ち取り、戦いは終わったのです。