傷跡の物語
幼い頃、裏庭のパンジーの上を飛び回る蝶々を捕まえようと思いました。急いで台所に入り、ガラス瓶を掴んで戻ろうとしたとき、つまずいて転び、コンクリートの床に叩きつけられました。ガラス瓶が手首の下で割れ、18針も縫うひどい傷を負いました。手首を横切る毛虫のような傷が、今も残っていて、傷と癒やしの両方を、私に教えています。
裂けた神殿の幕
それは暗く陰気な日でした。エルサレムの城壁の外の丘で、ひとりの男が荒削りの木の十字架にかけられました。それまでの3年間、群衆を魅了し、熱心な信者を集めた人です。彼を悼んで嘆く人々。真っ暗な昼下がり。「完了した」(マタ27:50、ヨハ19:30)という叫び声とともに、彼は十字架の苦しみから解放されました。まさにその時です。神殿から町中に、もうひとつの音が響き渡りました。神殿の至聖所を隔てる分厚い大きな幕が、奇跡によって上下に真っ二つに裂けたのです(マタ27:51)。
支配されない
ケイトリンは友だちとメキシコ湾に海水浴に行ってサメに襲われました。足を噛まれ、水中に引きずり込まれそうになりましたが、サメの鼻を殴って応戦しました。敵は降参して逃げて行き、100針も縫う大けがをしましたが、殺されずに済みました。
突き刺さるトゲ
本能的に「イタッ」と手を引っ込め、うめきました。人差指にトゲが刺さり、血が出ました。当然です。園芸用手袋をはめないで、トゲのある木を剪定(せんてい)しようとしたのですから。
意外な方法
イギリスのジャージー動物園で1986年、5歳のレバン•メリット君が6メートル下のゴリラの囲いの中に落ち、両親と見物人たちは悲鳴を上げました。ところが大人の雄のゴリラ「ジャンボ」が、動かない少年と他のゴリラたちの間に立ちはだかり、彼の背中を優しくなでたのです。レバンは気が付いて泣き出し、飼育係と救急車の隊員がやって来ました。するとジャンボは、他のゴリラたちを誘導して彼から離れていきました。あれから30年以上経ちますが、レバンは今でも、大きくて優しかったジャンボのことを語ります。その予期せぬ行動は、彼のゴリラに対する印象を完全に変えました。
神の手のひらに刻まれた
チャールズ•スポルジョンは1800年代、ロンドンの教会で長い間、牧会していましたが「わたしは手のひらにあなたを刻んだ」と語るイザヤ書49章16節から何度も説教を取り次ぎました。彼は「このようなみことばは、何百回も説教されるべきだ」と言いました。「神の手のひらに…」という真理はあまりにも素晴らしく、私たちにとって、何度も何度も思い返すべきメッセージだからです。
力ある勝利者
私たちは良い政治を願って投票し、公正、平等、正義のために発言します。しかし、政治には人の心の状態を変える力はありません。