Category  |  神の愛と心配り

孤独な時

夕方7時、ホイリャンは台所で残り物を食べていました。すると、一家だんらんの笑い声が静寂を破りました。アパートの隣の部屋に住むチュア一家の夕食が始まったようです。ホイリャンは、妻が亡くなってから一人暮らし。今や孤独を道連れに生きることを学び、当初の刺すような痛みは、鈍い慢性痛になりました。しかし、なぜか今夜は、一つの茶わんと一膳の箸しかない食卓の光景に心をかき乱されたのです。

神の御手は届く

身体検査を受けて所内に入り、面会簿に記名して混雑した待合室の椅子に座りました。ため息をつく大人や駄々をこねる幼い子どもたちを見ながら、私は心の中で祈りました。かなり待たされてから、武装した看守が名簿を読み上げ、部屋に案内されると、指定された椅子に座りました。厚いガラス窓の向こうに継息子が座り受話器を手にしたとき、私は自分の無力さに圧倒されて涙を流しました。しかし、神は慰めてくださいました。彼はまだ、神の御手の届くところにいると。

平凡な日々の祝福

通勤電車になだれ込む人々を見ていると「憂うつな月曜日がやってきた」とため息が出ました。車両いっぱいの眠くて不機嫌そうな顔は、職場に行きたい人は一人としていないと思わせます。空いたスペースに割り込んだり、無理やり入って来る人がいたりすると、彼らは眉間にしわを寄せるのです。「ああ、また、平凡な1日が始まる」

物語を伝えなさい

リンカーン大統領の息子、ロバート・トッド・リンカーンは、3つの重大事件の現場に居合わせました。自分の父の臨終、そして、ガーフィールド、マッキンリー両大統領の暗殺現場です。

あなたは何を選びますか

ニュージャージー州の水泳インストラクター、アンソニーはニューアーク湾に沈んでいくSUV車を見つけ、「助けて!」と中から叫ぶ声を聞きました。岸辺に野次馬が群がっています。アンソニーは岩場の端に駆けつけると義足を外して飛び込み、68歳の男性を車から脱出させ岸辺まで連れ帰りました。彼の決断力と行動力が1人の命を救ったのです。

聞かれている

チャールズ・リボルグ・マンとジョージ・ランサム・ツイスは、1905年の著書『物理』で、「人里離れた動物もいない森で木が倒れた時に、音はするか」と問いました。それを発端に、音、認知、存在に関する議論が、哲学と科学の両分野で始まりましたが、今も結論は出ていません。

共感する神

エモリー大学の研究者らは、MRIを用いて孫のいる女性の脳を調べ、共感度を計りました。自分の孫、自分の成人した子、他人の子どもに対する反応を比べた結果、我が子よりも孫に対して、共感度が高いと分かりました。その要因は「かわいさ」だそうです。つまり、自分の孫は、大人の我が子より「かわいい」のです。それは当然だと言う前に、この調査をしたリリング博士の言葉に耳を傾けてください。「おばあちゃんは、孫が笑っていると、その子の喜びを感じ、孫が泣いていると、その子の心の痛みを感じます」

短すぎるひも

マーガレット叔母さんはまれに見る倹約家でした。姪たちが遺品整理をすると、引き出しから小袋に分別されたひもが出てきました。「短すぎて使えないひも」とラベルが貼ってあります。なぜ使えない物を丁寧にしまっておいたのでしょう。ひどく貧乏だったことがあったのかもしれません。

イエスのように愛する

ジョージア州アトランタの駅で、ワイシャツにフォーマルなパンツ姿の若い男性がベンチに座り、ネクタイを結ぼうと悪戦苦闘していました。初老の女性がその様子を見て、夫に手伝うように促しました。高齢の男性が、前かがみになって青年を助けていると、通りがかりの人が3人の様子を写真に撮りました。この写真がネットで拡散されると、多くの人が親切についてコメントしました。