どうぞお先に
チベット出身のシェルパ、ナワン・ゴンブとアメリカ人の登山家、ジム・ウィッタカーは、1963年5月1日にエベレストに登頂しました。山頂が近づいたとき、ふたりはそれぞれ思いました。頂上の土を先に踏んだ方が栄誉を受ける…。ウイッタカーはゴンブに先に行くようにと言いましたが、ゴンブは「ジムさん、あなたが先ですよ」と笑顔で辞退しました。それで、同時に山頂の土を踏むことにしたのです。
和解の使節
人種差別が激化する社会への報復心と戦う。これが、1957年のある日曜日、キング牧師が礼拝で語ったことでした。彼は、アラバマ州モンゴメリー市の教会で次のように語りました。「あなたの敵を愛するために何をしますか。自分から始めましょう。敵を打ち負かすチャンスが到来したなら、そのときこそ、そうしてはいけないのです。」キング牧師は「自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。それでこそ、天におられるあなたがたの父の子どもになれるのです」と、イエスのみことばを引用しました(マタ5:44-45)。
天国のヒント
私の集う教会から通りを挟んだ所に、世界的に有名な植物園があります。そこで地域の教会の親睦会が催されました。私は園の中を歩き、植物を熟知する人たちが丹精込めて育てた木や花を見ながら、昔からの知り合いに挨拶をしたり、久しぶりに会う人たちと近況を分かち合ったりしました。その催しは、天国はこういうところかしらという、教会のあるべき姿を象徴するものに富んでいたように感じました。
成長を願う
ウーパールーパーは、メキシコ山地の湖沼に生息するサンショウウオの一種で、絶滅危惧種です。ウーパールーパーは生涯オタマジャクシのような幼生の姿で、成体型になりません。そこで、作家や哲学者は、成長するのを恐れる人を「ウーパールーパー」と表現します。
預金残高
大きな旅客機が2009年の冬、ニューヨーク市のハドソン川に緊急着陸しました。ひとりのけが人もなく、飛行機を安全に着陸させたチェズレイ・サレンバーガー機長は、生死を分けたその瞬間について尋ねられ、「ひとつの見方ですが…」と前置きしてこう言いました。「私は42年間、経験、学び、訓練という銀行に、少しずつ定期的に積立預金をしてきました。それであのとき、大きな額を引き出せる残高があったのでしょう。」
別れを告げる
別れは辛いものです。家族や友だち、住み慣れた土地、職場や生業、何であれ、別離は辛いものです。
天国の門
イタリアの彫刻家ロレンツォ・ギベルティ(1378-1455)は、フィレンツェのサン・ジョヴァンニ洗礼堂にあるブロンズの扉に、イエスの生涯を描く数々の浮き彫りをほどこしました。長年かけて彫られたこれらの作品は非常に感動的で、ミケランジェロが 「天国の門」と呼んだほどです。
しがみつく
テキサス州の大牧場で育ったカウボーイの友人には、独自の格言がいくつもあります。私のお気に入りは、「うまいコーヒーを入れるのに、水はたくさんいらない」というものです。また、悩みが大きくてハンドル操作ができない人がいると、「持っているものにしがみつけ」と言って励まします。それは、「助けはそこまで来ている。あきらめないで!」という意味です。
あなたには価値がある
義母が亡くなった後、アパートの整理をしていると、タンスの引き出しの中からアメリカ先住民の図柄がついた古い1セント玉が出てきました。彼女はコインの収集家ではありませんが、昔、自分が使っていた硬貨を残しておいたのでしょう。何枚かは非常に良い状態でしたが、さびて変色し、刻印が見えない物もありました。しかし、1セントと記されていることは分かりました。今は1セントでは何も買えませんが、当時は新聞を買うことができました。また、収集家にしてみれば、状態が万全でなくても十分な価値があります。