希望の確かな基礎
信仰の教訓を思いがけない場所で得ることがあります。台所の隅に愛犬ベアが水を飲む器があります。ベアは体重50キロの黒いラブラドール・レトリバーですが、その器が空のときでも、吠えたり、いじったりしません。横に伏してじっと待っています。たまには少々長く待たなければなりませんが、やがて私が台所に来て彼を見つけ、彼の必要を満たすことを理解し、信頼することを学びました。私を単純に信じる彼の姿は、神をもっと信頼すべきことを再確認させてくれました。
希望の兆候
エリザベスは長い間、薬物中毒に苦しみましたが、それを克服すると、同じ問題を抱える人を助けたいと思いました。そこで匿名の手書きのメモを、町のあちこちに置きました。駐車している車のワイパーに挟んだりもしました。以前の彼女は、希望の兆候を探していました。今は、他の人が見つけられるようにと、メモに「愛を込めて、希望を送ります」と記しています。
水平線を見つめて
フェリーが動き出すとすぐ、幼い娘は気持ちが悪いと言いました。しばらくすると私も吐き気がしてきました。私は「水平線を見つめて!」と自分に言い聞かせました。船乗りはそうして平衡感覚を取り戻すと言うからです。
偉大な医師
リシ・マンチャンダ医師の「どこに住んでいますか」という質問は、住所だけを意味しません。患者の現実が分かるのです。彼の患者は往々にして住環境に問題があります。カビ、害虫、または何らかの有毒物質が病気の原因なのです。マンチャンダ医師は「病気の上流を診る医療」の提唱者です。必要時に医療を提供するかたわら、患者や患者の住む地域の人たちを、より健康的な生活の源へと導く医療関係者なのです。
永続する希望
クリスマスを1週間後に控えていましたが、何もする気には、なれません。2カ月前に母が亡くなったのです。夫が慰めても心が動かず、家族や親戚にとって信仰の柱だった母を失った悲しみに暮れていました。その朝、息子のザビエルは背伸びをして室内のイルミネーションを壁に留めました。そして何も言わずにスイッチを入れると、夫と一緒に出勤して行きました。
のぞみ
マグニチュード9.0の巨大地震が2011年3月、東北地方を襲い、2016年3月時点で、震災による死者・行方不明者は震災関連死を除いて18,455人、建物の全壊・半壊は合わせて400,326戸が確認されています。この悲劇の中、クリスチャンの女性が、個人の尊厳と持続的な収入、地域社会の再生と維持を目的とした「のぞみプロジェクト」をスタートさせました。参加者たちは女性で、壊れた家や瓦礫の中から見つけた陶器の破片をアクセサリーに加工して販売し、生計を立てると同時に、信仰のあかしをしています。
待つことの重荷
ここ数年で親族のふたりが大きな病気を患いました。彼らを看病する上で最も大変だったのは、常に先が見えないということでした。私たちは医者の明確な言葉を期待しましたが、物事はそれほど単純ではありません。白か黒かではなく、もう少し様子を見ましょうということがしばしばでした。不確実性というのは大きな重荷です。次の検査でどうなるのだろうと常に不安でした。死が私たちを分かつまでに、どれだけの時間があるのでしょう。ガンのような病気は、私たちが死に逝く存在だという現実を突き付けます。人はいつかこの世を去っていきます。
水のほとりの木
川沿いの木は安泰です。夏の日照りや高温を心配する必要はありません。川から水と涼を与えられるので、地にしっかりと根を張り、太陽に向かって枝を伸ばし、生い茂る葉っぱは空気をきれいにします。日差しを避ける人たちに、日陰も提供します。一方、「むろの木」は対照的です(エレ17:6)。雨が降らなくなり、夏の日差しが地を干からびさせると、その木は縮んで実もならず、人のために日陰を作ることもできません。
灯台
ルワンダに「灯台」と呼ばれる集合施設がありますが、その存在は贖いの象徴です。そこは大量虐殺があった1994年当時、大統領の豪邸があった場所ですが、希望の光の灯台となるようにと、クリスチャンによって新しい施設が建てられました。中には、次世代のクリスチャンリーダーを育てる聖書学校、レストランや宿泊施設、また地域住民のためのサービスを行う場所があります。灰の中から新しいものが生み出されました。「灯台」の創立者たちは、イエスを希望と贖いの源にしています。