何歳であっても
テキサス州の81歳の女性2人が、80日間の世界一周旅行をしたと、大きく報道されました。彼女たちは、20年来の親友で、海外経験は豊かでしたが、今回は、全七大陸を制覇しました。南極大陸を出発し、アルゼンチンでタンゴを踊り、エジプトでラクダに乗り、北極では、そり滑りをしました。ザンビア、インド、ネパール、インドネシア、日本、イタリアなど、18カ国を巡り、オーストラリアが終点でした。二人は、年齢に関係なく世界を見て歩こうと皆を鼓舞したかったと言います。
今は空っぽ
私たち家族と弟たちは実家の引っ越しを敢行しました。午後遅くに最後の家財を運び出すと、もう戻ることはないと思い、裏庭のポーチで集合写真を撮りました。母が振り向いて「もう空っぽね」と言った時は涙がこぼれそうでした。この気持ちをどうすればよいのでしょう。54年間の家族の思い出が詰まった家が、今は空っぽなのです。私は考えるまいと、思考を停止させました。
大いなる期待
師走のある日、高齢の女性が混雑する郵便局に来ました。係員はその緩慢な動作に我慢しつつ「こんにちは、おばあちゃん」とあいさつしましたが、この様子にしびれを切らす人がいたかもしれません。
ちりにすぎないと感じる
週1回の伝道部会の会合で、ウォレンが「ちりみたいだ」と言ったとき、加齢や、それに伴う不調を語っているのだと思いました。ウォレン夫妻は60代後半で、昨年は手術や病院通いが続きました。また、介護に備えて家を改装することなどの変化もありました。人生の盛りは過ぎたと感じていたのです。
世代の交流
環境活動家の青年ジャック・ワインバーグは、1964年、30歳以上の人間は信用するなと言いましたが、その発言で特定の世代を画一化してしまい、禍根を残しました。後年、「思いつきで放った言葉は、完全に歪められ、誤解されました」と語っています。
歌いましょう!
元オペラ歌手のナンシー・グスタファソンは、認知症の母を訪ねて衝撃を受けました。彼女は娘を認識できず、ほとんど話せません。しかし、月一度の訪問でふとひらめき、母に向かって歌うと、彼女は目を輝かせて20分間もともに歌い、「グスタファソン・シンガーズね!」と冗談まで口にしました。音楽には記憶を呼び覚ます力があると論じる専門家がいますが、彼女の回復は、その可能性を示唆します。懐かしいメロディを口ずさむなら、気持ちが明るくなり、転倒を防ぎ、危険行為や鎮静剤の使用を減らすでしょう。
最期まで実り豊かに
レノア・ダンロップは94歳でしたが、明るく頭脳明晰で、イエスを愛していることは誰の目にも明らかでした。教会の若い人たちの輪にいることもまれではありません。いっしょにいてくれると嬉しい人でした。あまりに元気だったので、突然の死は驚きでした。亡くなる数日前に異文化宣教の16週間の講座を修了したほどでした。彼女は強い陸上選手のように人生を全力で駆け抜けました。
くじけない
義理の父の喜寿のお祝いに家族が集まったとき、人生で学んだ一番大切なことは何かと尋ねた人がいました。彼の答えは「くじけない」でした。シンプルすぎると思われるかもしれませんが、彼は、手放しの楽観主義や積極思考を説いているのではありません。辛いことを踏み越え歩んだ80年近い人生です。くじけずに進むという決意は、漠然とした希望ではなく、彼の人生に働かれたキリストを土台としています。