Category  |  人に対する愛

神の愛のサイクル

イエスを30歳で信じた後も多くの疑問がありました。聖書を読み出すとさらに疑問は増え、友人に言いました。「神の命令に全て従うなんて、どうしたらできるの? 今朝も夫に八つ当たりしちゃったのに」。友人は言いました。「とにかく聖書を読んで、イエスが愛してくださったように人を愛せますように、と聖霊にお願いして」。その単純かつ深淵(しんえん)な真実は、20年以上経った今も、神の偉大な愛のサイクルに沿って生きることを助けてくれます。

尊厳を認める

マギーが教会に誘った女性はすごい服装で現れました。驚くには当たりません。売春婦なのですから。その人は会堂で居心地悪そうに座り、短いスカートの裾を引っ張ったり、胸の前で腕を組んだりしました。マギーは「あら寒いの? ほら私のショールを使って」と言って、彼女の意識を服装からそらしました。

愛を込めて贈る

グエンドリン・スタルジスは、夢にまで見た純白のドレスを着て結婚式を挙げると、そのドレスを知らない人にあげました。タンスの肥やしにするのはもったいないからだそうです。実際、同じ気持ちの女性たちもいて、ソーシャルメディアを通じてドレスの授受が行われています。「私のドレスが次から次へと受け渡されて祝福の器となってくれると嬉しい」と言った女性もいます。

深い友情の土台

ケンブリッジ大学のクライスト・カレッジの礼拝堂に、17世紀に活躍した2人の医師、ジョン・フィンチとトーマス・ベインズの記念碑があります。二人は「切っても切れない友人」と言われ、研究中や海外の赴任先でも共に過ごしました。1680年にベインズが亡くなった時、フィンチは、36年間続いた「たましいの結婚」の終焉(しゅうえん)を嘆きました。彼らの友情は、愛、忠誠、献身に彩られていました。

人の必要に応える

フィリップの父親は重度の精神障害が原因で出奔しました。妻のシンディと幼い息子は、当然のことながら心配して、一日中、探し回りました。フィリップは、父やホームレスの人々は寒くないのかと母に尋ねました。母は、息子に対する答えとして、毛布や防寒具を集めて地域の路上生活者に配る取り組みを始めました。彼女はこの働きを自分のライフワークと考え、10年以上も続けています。また、息子のおかげで、暖かい寝場所がないことがどれほど辛いかに気付いたと語ります。

キリスト者の交わり

日曜日の朝の礼拝後に会堂の照明を消して戸締りをする担当者は誰でしょう。誰だったとしても、その人の昼食は遅めになるでしょう。というのも、私たちの教会では、多くの人が礼拝後に会堂内で立ち話をするからです。それぞれに人生の決断や生活上の悩みや困難があり、それらを話し合っています。礼拝の終了後20分ほど経っても、多くの人が楽しそうに一緒にいる光景を見るのは嬉しいものです。

希望の光

クリスマス休暇はがん治療センターに入院中の母を見舞う予定でした。私の願いはただ、母ともう1日、一緒に過ごすことでした。母のベッドの横に掛けられているはずだった赤い十字架。それは今、我が家の質素なツリーに掛けられています。息子がライトをつけました。小声で「ありがとう」と言うと、「どういたしまして」と息子。しかし、私の感謝は神に向けられていました。神は点滅する光を用いて、決して消えない希望の光に注目させてくださったのです。

善意を増やせ

ビジネスで成功する秘訣(ひけつ)を問われて「親切さ」や「気前の良さ」と言う人は少ないでしょう。しかし、起業家のジェームズ・リーは違います。彼は破綻寸前の会社を優良企業に再生しました。その経験によると、彼が「善意」と呼ぶもの、すなわち、親切、受けるより与える、という気風の醸成が鍵だといいます。これを会社の中心に据えるなら、社員は希望を持ち、団結して問題解決に取り組んだり、新しい価値を生む事業を起こそうと動機づけられるのだそうです。彼は「善意は……正真正銘の資産だ。化学反応を起こして増えていける」と説明します。

とげを優しく抜く業

シエナのカタリナは14世紀に「とげがあなたの足に入りました。それであなたは夜、時々痛くて泣くのです。それを引き抜くことのできる人は世界に存在します。その業は『神』から学ぶのです」と記し、その「業」を磨くために人生をささげました。苦悩する人々に共感と同情を示し尽くした驚くべき業は、今日まで語り継がれています。