友と私
昔コンスタンティノープルの主教を務めたヨハネ・クリソストム(347~407年)は、友情について次のように語りました。「友情とはこのようなものである。すなわち、友情を通して、その土地や季節を愛する。花が周囲にかぐわしい花びらを散らすように、友は、友がいるというだけで、その土地を好きにならせてくれる。」
物語という 遺産の管理
死んだあと、自分の財産がきちんと有効に用いられるように、力を尽くして準備する資産家がたくさんいます。遺言を書いたり、信託財産にしたり、基金を作ったりして、自分の人生が終わった後も、財産が良い目的に使われつづけていくようにします。私たちはこれを良い財産管理だと考えます。
ぬくぬくと 安心
子どもの頃、私はテキサス州ダンカンヴィルの西に、家族といっしょに住んでいました。私たちの家は父が自ら建てた家で、小さなダイニングキッチンと、寝室が2部屋、そして広い居間がありました。居間には長さが60センチもの薪をくべられる石造りの暖炉があって、その暖炉は我が家を暖めてくれました。
人間チェス
チェスは昔からある戦略を競うゲームです。それぞれのプレーヤーは、チェスボードに16の駒を置いて始め、相手のキングを追いつめます。長い年月にわたって、様々な形で行われてきましたが、そのひとつは「人間チェス」です。これは735年頃、アウストラシアの公爵であるチャールズ・マーテルによって始められました。本物の人間をチェスの駒に見立て、大きなチェスボードを使います。人間の駒は、その役割に応じた衣装を身にまとい、プレーヤーの言いなりになって動きます。チェスのプレーヤーは、駒の人間を自由に操るのです。
御声を聴く耳
何年か前になりますが、息子と一緒にモンタナ州のマジソン川で舟釣りをしながら、数日間の気ままな旅を楽しみました。漕ぎ手も務める二人のガイド同伴です。
手を差し伸べる
アラスカ州バロー市の高校の関係者たちは、問題を起こして中退する生徒が入学者の半数にもなることにうんざりしていました。そこで、生徒たちが何かに興味を持てるようにとフットボールのチームを結成し、その中で人間力を養い、チームワークを学び、人生の教訓を教えるようにしました。ところが、バロー市はアイスランドより北に位置する寒冷地で芝が育たないため、生徒たちは砂利と泥のグラウンドで練習しなければなりませんでした。
愛が根を張る
神の創造の業の壮大さには驚かされるばかりですが、特にジャイアント・セコイアについては畏怖を感じます。カリフォルニアの森林には、直径6メートル、高さ約90メートルにもなる巨木があります。樹齢3千年以上の木もあり、耐火性さえ備えています。山火事が起きたとしても、球果が熱で開いて種子が地に落ち、灰から栄養分を吸収して成長します。根の深さは1メートルにも満たないのに、セコイアは強風に耐えられます。その秘訣は、セコイアの木々の根が互いにからみ合い、支え合うからです。実に驚くべきことばかりです。
壁を 取りこわす
第二次世界大戦が終わると、冷戦時代が始まりました。国々がふたつの陣営に分かれて、相手を威嚇したり主導権争いをしたのです。1961年8月に建てられた「ベルリンの壁」は、約30年間、両陣営のくすぶりつづける敵意の強烈なシンボルでした。しかし、1989年11月9日、東ベルリンの市民は自由に壁を通過して西側に行けるようになり、翌年、ベルリンの壁は完全に取り壊されたのです
オレンジか ミルクか
幼い娘に「男の子の赤ちゃんが遊びに来るよ」と告げると、彼女は大喜びしました。そして、食べ物をあげておもてなしをしようと、子どもらしい提案をしました。カウンターにある新鮮なオレンジがよいのではと思ったようです。そこで私は、赤ちゃんはまだミルクしか飲めないけれど、大きくなったらオレンジが食べられるようになると説明しました。