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自分のものにする

ミッションスクールで教師とクラブのコーチをしていたことがあります。私は、生徒たちが神と人を愛せるように、また、目的意識をもってキリストを映す人生を歩んでいけるように、彼らを指導しようと努力しました。私の目的は、生徒たちが生涯を通して神のために生きていけるように下ごしらえをすることでした。しかしこれは、生徒自身がイエスを信じ、信仰が生きて働く人生を、聖霊に助けられつつ歩もうと決意してのみ可能です。信仰の決心ができなかった生徒は、卒業して良い影響を受けなくなると、軸がぶれて、もがくようになりました。

通じないを防ぐ

私はもう何年も世界中で聖書を教えてきました。しかし、英語しか話せないので、通訳者とともに奉仕することもあります。彼らは、私が語ろうとしていることをつかみ取り、その国の言葉で語ってくれます。メッセージが聴衆の心に届くか否かは、ずばり通訳者の腕にかかっています。インドネシアのイナワティ、マレーシアのアニー、ブラジルのジーンなど、私の通訳者は、私の言おうとすることがはっきり伝わるように、心を砕いてくれます。

助手大募集

助手という言葉には、一人前ではないというイメージがあります。確かに、電気工や配管工などは、熟練工の助手をしながら見習い修行をします。新人弁護士は、ベテランの助手をしながら経験を積みます。この人たちは、その職業においてそれほど腕が良いわけではないので、見くびられているのかもしれません。しかし、仕事を完成させるためには、彼らの働きも必要です。

導きが必要

アイルランドのゴールウェイにある聖ニコラス教会は、長い歴史を持ち、現在も生き生きと活動する教会です。アイルランドで一番古いその教会は、ある実用的な役割も果たしてきました。教会堂は市街地にそびえ立ち、その尖塔はゴールウェイ港に船を安全に導く目印として用いられています。この教会は何世紀もの間、家路を急ぐ船の乗組員たちにとって、頼れる導き手の役割を果たしてきました。

聖霊の助け

年始に一年の目標を立てる人は少なくありません。もっと貯金しようとか、運動をしようとか、ネットにはまって時間を無駄にしないようにしようとか、色々なことを自分に約束します。私たちは心を新たにして一年を始めます。しかし、慣れ親しんだ習慣に引き戻そうという誘惑があって、それにうっかり負けてしまうときがあります。その回数が徐々に増えると、ついには元通りになってしまいます。まるで、目標など存在しなかったかのようです。

つづく

新約聖書の5番目に登場する「使徒の働き」は、イエスに任命された人たちのもとで、キリストの教会がどのように成長していったかの記録です。この書を「聖霊の働き」と名づけることができるという学者もいます。なぜなら、イエスに任命された人たちはさまざまな困難に直面するのですが、聖霊の力が、彼らを勇気づけていたからです。

イエスは天に上って行かれる直前、ご自分が選んだ人たちに対して、「聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります」と告げられました(使1:8)。このお言葉とともに、神の御業の物語の一章が終わり、新たな章が始まりました。神の御業の物語は今も継続中です。そして、私たちはその一部です。

「使徒の働き」には、ペテロ、ヨハネ、バルナバ、パウロ、ドルカス、ルデヤ、そのほか初代教会の時代に生きた大勢の忠実な証し人たちが描かれています。彼らは普通の人たちでした。神に頼って力をいただき、神のみことばを広め、神の愛を実践していきました。

この物語は、私たちによってつづいていきます。神を信じ、神に従い、イエスをみんなに知ってもらおうとする人たちの人生があるとき、神の贖いの物語に新しいページが加えられていきます。

ああ、見えてきた

デボラ・ケンドリックは、ブロードウェイ・ミュージカルの大ファンですが、目が不自由なのでステージ設定や登場人物を理解するのに苦労します。しかし最近、Dスクリプティブという最新技術を使ったミュージカルを見ました。これは、小型FM受信機を通してステージの視覚的要素の説明が聞けるというものです。録音ナレーションは照明や音響設備に接続されていて、ショーの進行に沿って、ステージのセットや出演者の動きを知らせてくれます。デボラはその経験について、コロンバス・デスパッチ新聞に次のように投稿しました。「先週、ニューヨークのショーを『見た』かと聞かれたら、『しっかり見ましたよ』と心から言うことができます。」

彼女の体験を読んで、これは聖霊の働きについて説明する良い例だと思いました。イエスは、十字架にかかる直前に「助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、また、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます」とおっしゃいました(ヨハ14:26)。聖霊は、私たちが神のみことばを理解しようとするとき、助けてくださいます。

聖書を開いて読んだり、学んだりするとき、真理の御霊が来て、すべての真理に私たちを導き入れてくれます(ヨハ16:13)。私たちは自分だけでは見えませんが、神の聖霊に導かれると見えるようになります。

新ルートを検索

大丈夫、道は分かってるからと言ったのに、人間そっくりの声が「新ルートを検索します」と横槍を入れてきました。やれやれ、これで道に迷っていると同乗者にバレてしまいました。

「新ルートを検索します」の声を聞くと、車を運転する人なら誰でも、角を曲がりそこねたり、道を間違えたりしたのだと分かります。カーナビは、道を外れたことを探知するだけでなく、正しい道に戻るためのルートをすぐさま検索してくれます。

クリスチャンも時として、(霊的な意味で)歩むべき道に戻るために、助けが必要になります。自分にとっての最善は自分が一番よく知っていると主張して、わざと道を外れる人があります。また、神がともに歩みたいと願っておられる道から、だんだん離れて行っているのに、そのことに無頓着な人もいます。

けれども、神はそんな私たちを放ってはおかれません。神はすべてのクリスチャンに聖霊をくださいました(ヨハ14:16-17、Ⅰコリ3:16)。その聖霊は、私たちの罪を指摘されます(ヨハ16:8、13)。私たちが道をそれかかると警告を発して、私たちの良心を呼び起こされます(ガラ5:16-25)。神の警告を無視するのはその人の勝手ですが、そんなことをすれば、結局は自分の身に損失を招きます(イザ63:10、ガラ6:8)。

「罪を示す」という聖霊の働きを通して、神が私たちの生き方に働きかけてくださるのは、何と安心なことでしょう(ロマ8:26-27)。神の助けと導きによって、私たちは神に喜ばれる歩みを続けることができます。

単独飛行

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◆ エゼキエル書31-33
聖書のみことば ヨハネ14:15-27
 
あなたがたは神の神殿であり、神の御霊があなたがたに宿っておられることを知らないのですか。―Ⅰコリント3:16

チャールズ・リンドバーグは1927年5月20日から21日にかけて、大西洋単独無着陸飛行をしました。大西洋を飛行機で横断した人たちはそれまでにもいましたが、単独でこれを成し遂げた操縦士はひとりもいませんでした。これは、航空史上初の快挙でした。パリのル・ブルジェ空港に着陸するとリンドバーグは、拍手喝采する大勢の人に取り囲まれました。アメリカに帰国すると、祝賀パレードや勲章の授与といった栄誉を受け、孤独に耐え抜いた勇気と精神力がほめたたえられました。

リンドバーグの単独飛行は危険でしたが、この世の人生は、それ以上に危険だといえます。しかしクリスチャンは、人生の旅路を単独飛行する必要は決してないという事実に励まされ、慰められます。十字架につけられる前夜、主イエスは、決して私たちを見捨てることをせず、私たちに聖霊を与えてくださり、いつも共にいてくださると約束してくださいました(ヨハ14:16-17)。そして使徒パウロは、「あなたがたは神の神殿であり、神の御霊があなたがたに宿っておられることを知らないのですか」と語っています(Ⅰコリ3:16)。

聖霊は私たちの内に住んでおられ、主の平安と慰めを与えてくださいます(ヨハ14:26-27)。ですから、絶望と苦難に満ちた世界で、私たちは勇気を奮い起こします。「単独飛行」をすることは決してありません。何とありがたいことでしょう。

(Bill Crowder)

内に住まわれる御霊が、私たちが決してひとりでないことを保証してくれる。