神の約束
認知症は人生の記憶を奪う残酷な病気です。過去の記憶を失っていく父を見るのはつらいことでした。しかし、ある夜、夢を見ました。神のご配慮だと信じています。夢の中で、神は小さな宝石箱を持っておられ、父の記憶は全てそこに保管されていて、父が天国に来たときに返すのだと言われたのです。
試練は贈り物
人類初飛行を達成したライト兄弟の人生は苦難の連続でした。失敗や人々の嘲笑、資金不足、一人は大怪我もしました。しかし、めげずに前進しました。弟オービルは「鳥も無風では高く飛べない」と言いました。伝記作家マカルーによると、これは「高みを目指すために試練は不可欠」という意味で、「彼らの喜びは登頂ではない。登山そのものだ」と語りました。
苦楽を通して
牧師のマークは幼い息子を亡くしました。親子でボール遊びをしている最中、突然倒れたのです。彼は打ちのめされました。しかし、この出来事を通して、彼は同情心の厚い牧師になりました。私はマークの深い悲しみに寄り添いながら、A・W・トウザーの明察を思いました。「深く傷つけられたことのない人を、神が大きく祝福できるかどうかは疑わしい」。悲しいかな、そうなのでしょう。
命にもまさる
修養会の最中に体調が悪くなり、夫たちがいる坂の上の礼拝堂に後から向かいました。薄暗い山道の木製の階段をゆっくり上り、崩れかけた丸太の上でたった一人立ち止まり一服しました。賛美歌が聞こえだすと「主よ、助けてください」と小声で祈り、ゆっくり歩いて小さな部屋を目指しました。治まらない疼痛(とうつう)の中で呼吸を整え、私の声を聞いてくださる神に感謝しました。
将来に対する不安
元旦の午前3時に目が覚めました。病気の家族を抱え、私は疲れていました。もっと悪いことが起こるかもしれないと、恐ろしかったのです。
神の回復の約束
ハリケーン・ローラは勢力を強めながらメキシコ湾を北上し、ルイジアナ州に向かっていました。地元の保安官は、風速65mを超えると知って、衝撃的な警告を発しました。「避難してください。避難指示に応じない場合、氏名、住所、マイナンバー、親族の連絡先を書いた紙をジップ付きのポリ袋に入れ、自分のポケットに入れてください。その情報が必要にならないことを祈ります」。ひとたびローラが上陸したら、破壊の様子を眺めるほか何もできないと知っていたのです。
神よ、なぜ私が……?
ジムは、運動ニューロン疾患と闘っています。筋肉に関わる神経細胞の変性が進行して筋力を徐々に失う病気です。細かい作業をする能力は既に失われ、手足を制御する力も失いつつあります。シャツのボタンを留めたり、靴ひもを結んだりはできず、箸も全く使えません。ジムは、嘆き悲しみ、なぜですか、なぜ私なのですかと、神に問いかけます。
神の約束に励まされて
病院での診察や検査に一日中かかりました。利発な19歳の青年を苦しめている病気の正体はいまだ分かりません。その親子は落胆して家路につきました。すると驚いたことに、玄関扉の前にきれいに飾られた箱が置かれていました。正面にはイザヤ書43章2節が印刷されていて、中には友人らが手書きした励ましのみことばが、たくさん入っていました。親子は、友人たちの思いやりと聖書のみことばに元気づけられるしばしの時間を過ごしました。
新しい命
バヒ-ルとメデットは中央アジアの国で共に育ち、親友でした。しかし、バヒ-ルがキリスト者となると全てが変わりました。メデットは、当局に通報し、バヒールは激しい拷問を受けました。兵士は「お前の口がイエスの名を語ることは二度とない」と怒鳴りました。血まみれのバヒールは「そうかもしれない。だけど、キリストが私の心になされたことは変えられない」と絞り出すように言いました。