神の偉大な力
第2次世界大戦中の1945年3月、「ゴースト・アーミー」はライン川横断に成功し、連合軍の拠点が西部戦線にできました。彼らはもちろん幽霊(ゴースト)ではありません。米陸軍本部の第23特殊部隊の兵士たちです。彼らは空気で膨らませた偽物の戦車を用いたり、砲兵隊や車両の効果音をスピーカーで流したりして、1100人の部隊が3万人の大軍であるかのように偽装しました。実数をはるかに超える巨大な部隊と思わせて敵を恐怖に陥れたのです。
敵を愛する
南北戦争の終結後、戦いが憎しみを生んだがゆえに南部を寛大に扱うべきだ、とリンカーン大統領は言いました。理由を尋ねられると、「敵を友とするなら、敵という存在は消滅するのです」と答えました。約100年後、公民権運動指導者キング牧師はこの言葉を取り上げ、「これは贖(あがな)いの愛の力だ」と語りました。
塀の上に天使が
ウォレス・ブラウンと妻のメアリーは、衰退した教会を牧するため、英国バーミンガムの貧困地区にやって来ました。教会と隣接牧師館の敷地は、何とギャングの基地にされていました。彼らは窓に投石され、垣根に放火され、子どもたちを狙うと脅されました。嫌がらせは数カ月続き、警察はなすすべがありませんでした。
感謝で新たにされる
クリスティーナ・コスタは、脳腫瘍だと診断された後、がんに関する会話は、戦うことばかりだと気付きました。そして、この比喩に疲れを覚えました。「1年以上も費やして自分の身体と戦いたくなかった」と言います。彼女にとって最も有益だったのは、日々の感謝でした。医療や介護の専門家たちや自分の脳や身体の回復の兆しに対してです。どんなにつらいときでも感謝を実践すると、うつ傾向を撃退し、逆境を乗り超える助けが脳内に構築されるように感じました。
神に叫び求める
ラッセル・ムーア博士は、養子を迎えるため家族で養護施設を訪ねた時、赤ん坊が保育されている部屋は驚くほど静かだったと記しています。ベビーベッドの赤ちゃんは全く泣きません。それは要求が無いからではなく、泣いてもケアしてくれる人は無いと悟っていたからです。
私たちを守る愛
ある夏の夜、鳥が突然、けたたましく鳴きました。その声は激しさを増していきます。やがて理由が分かりました。日没後、大きなタカが木のてっぺんから急降下したのです。鳥たちは危険を知らせながら散り散りに逃げていきました。
神を見つめる
トーマス・チャーマーズは19世紀のスコットランドの牧師です。ある時、馬車で山岳地帯を進んでいると断崖に挟まれた狭い道に差し掛かりました。1頭の馬が怯えています。御者は落ちれば命は無いと、力いっぱい何度も馬にむちを当てました。危険な場所を通り切った後、チャーマーズがその理由を尋ねると、御者は次のように答えました。「馬の意識を恐怖からそらせるためです。他のことに注意を向けさせる必要があったのです」
神の回復の機が熟す
友人が画像を次々送ってきました。それは彼の妻に思いがけず贈られたレストア(旧車の復元)後の1965年製フォード・マスタングです。濃紺の外装、輝くクロームメッキのリム、張り替えた内装、アップグレードされた機能。復元前の使い古された車の写真もありました。これも新車の組立ラインから出てきた時は、人目を引いたことでしょう。しかし、経年劣化や他の要因でレストアの機が熟したのです。
希望の光
クリスマス休暇はがん治療センターに入院中の母を見舞う予定でした。私の願いはただ、母ともう1日、一緒に過ごすことでした。母のベッドの横に掛けられているはずだった赤い十字架。それは今、我が家の質素なツリーに掛けられています。息子がライトをつけました。小声で「ありがとう」と言うと、「どういたしまして」と息子。しかし、私の感謝は神に向けられていました。神は点滅する光を用いて、決して消えない希望の光に注目させてくださったのです。