Category  |  試練

神のもの

母を介護していた時のことです。二人とも心身共に疲れきっていて、気分転換に美術展に行きました。『生け花と浮かぶ舟』と題された作品が、黒い壁を背に光の反射する床に置かれていました。2隻の木製の手こぎ舟の中に、釣りのルアーと生け花から着想を得た色とりどりの吹きガラスが詰められていました。ふ入りや斑点やしま模様の巨大な球体は、小さい方の舟に積まれていて、もう1隻の舟からは、長く曲がりくねったガラスの彫刻が、生きた炎のように立ち登っていました。作者はガラスを火で精錬し、息を吹き入れて各々を作りました。

心配事を主に委ねる

ナンシーは悪いことばかり想像して不安でした。夫のトムがハイキングの最中、3度も失神したのです。現地の小さな病院で異常なしと診断され、都会の大きな医療センターで追加の検査をしましたが、異常は発見されませんでした。彼女は非常に不安だったと語ります。医療センターの専門医に最後の質問をしました。「これからどうしたらよいでしょう?」その時の医者の答えが、彼女の視座を完全に変えました。「自分の人生をしっかり生きてください」。それは、気休めではなく知恵の言葉でした。

安息

フランクリン・ルーズベルト大統領が、1943年、「シャングリラ(理想郷)」と命名したメリーランド州の保養地は、アイゼンハワー大統領によって「キャンプ・デービッド」と改名されました。大統領が、静養したり、仕事をしたり、外国の賓客をもてなしたりするのに理想的な場所だそうです。セキュリティを強化する目的以外の近代化はされず、大統領とその家族が、世の喧噪から離れて休息することができるといいます。

神の広い所

神学者トッド・ビリングスは、不治の血液のがんだと診断され、死期について、遠くで瞬く灯りが消えていくようだと語りました。「私には1歳と3歳の子どもがいます。この先の10年か20年は、彼らの成長を見守る『広い所』だと考えていました……。しかし、この病気によって、……狭められています」

神の約束

認知症は人生の記憶を奪う残酷な病気です。過去の記憶を失っていく父を見るのはつらいことでした。しかし、ある夜、夢を見ました。神のご配慮だと信じています。夢の中で、神は小さな宝石箱を持っておられ、父の記憶は全てそこに保管されていて、父が天国に来たときに返すのだと言われたのです。

試練は贈り物

人類初飛行を達成したライト兄弟の人生は苦難の連続でした。失敗や人々の嘲笑、資金不足、一人は大怪我もしました。しかし、めげずに前進しました。弟オービルは「鳥も無風では高く飛べない」と言いました。伝記作家マカルーによると、これは「高みを目指すために試練は不可欠」という意味で、「彼らの喜びは登頂ではない。登山そのものだ」と語りました。

苦楽を通して

牧師のマークは幼い息子を亡くしました。親子でボール遊びをしている最中、突然倒れたのです。彼は打ちのめされました。しかし、この出来事を通して、彼は同情心の厚い牧師になりました。私はマークの深い悲しみに寄り添いながら、A・W・トウザーの明察を思いました。「深く傷つけられたことのない人を、神が大きく祝福できるかどうかは疑わしい」。悲しいかな、そうなのでしょう。

命にもまさる

修養会の最中に体調が悪くなり、夫たちがいる坂の上の礼拝堂に後から向かいました。薄暗い山道の木製の階段をゆっくり上り、崩れかけた丸太の上でたった一人立ち止まり一服しました。賛美歌が聞こえだすと「主よ、助けてください」と小声で祈り、ゆっくり歩いて小さな部屋を目指しました。治まらない疼痛(とうつう)の中で呼吸を整え、私の声を聞いてくださる神に感謝しました。

将来に対する不安

元旦の午前3時に目が覚めました。病気の家族を抱え、私は疲れていました。もっと悪いことが起こるかもしれないと、恐ろしかったのです。