優しいヒレ
ある海洋生物学者がクック諸島沿岸で泳いでいると、突然、体重20トン以上のザトウクジラが現れ、ヒレの下に彼女を巻き込みました。彼女は万事休すと思いましたが、クジラはゆっくり旋回した後、彼女を放しました。その時、付近から離れ去るイタチザメの姿が目に映ったのです。彼女はクジラが自分を守ろうとしていたと信じています。
励ましの日
災害の際に初動活動をする人たちは、連日、勇気をふるい、献身的に働きます。2001年、何千人もの死傷者を出した米国の同時多発テロ事件では、400人以上の救急隊員が命を落としました。この人たちに敬意を表すために、米国上院は9月12日を「励ましの日」として国家の記念日に制定しました。
砂漠の火
チワワ砂漠を進んでいたカウボーイのジム・ホワイトは空へ立ち上る不思議な煙を見つけました。1800年代末期のことです。野火を疑い、その方角に馬を走らせると、正体は、地面の穴から飛び出すおびただしい数のコウモリでした。彼は巨大なカールズバッド洞窟群に遭遇したのです。
神の音楽を奏でる
アリアナ・アベラは、生まれつき手の十指がそろっておらず、癒着もしています。左足は無く、右足の指もそろっていません。音楽好きでリリックソプラノで歌い、スミス大学で政治学を専攻する予定でした。しかし、ある日、合唱団の指揮者に指名され、子どもの頃から隠そうとしていた手を人目にさらしました。その瞬間、彼女の将来が決まりました。教会の聖歌隊を経て、今は大学の合唱団の指揮者です。「先生方が、私にある何かを見つけてくださいました」と語ります。
心に印刷
グーテンベルクが1450年に活版印刷技術を発明しました。それにより、マスコミュニケーションの時代が西洋で幕を開けました。知識を多くの人に広める技術が開発されたことで、学べる社会層が広がり、識字率が高くなり、社会、宗教の分野で改革が急速に進みました。グーテンベルクは世界で最初に聖書を印刷しました。それ以前、聖書は一冊一冊、人が手で書き写し、写本の制作は1年がかりの仕事でした。しかし、印刷技術が発明されたことで、私たちは、聖書を直接読むという特権を、何世紀にも渡って享受してきました。今では電子版もありますが、印刷技術により、私たちの多くは自分の聖書を自分の手で持つことができます。かつては莫大な費用と膨大な時間がかかるせいで入手困難だった聖書が、今日では、我が手の内にあるのです。
祈りで愛する
信仰のために投獄されている宣教師が、面会を許された妻に「人々はまだ私のために祈っていますか」といつも尋ねます。彼の命は、劣悪な環境や周囲の敵意により、常に危険にさらされているので、世界中のキリスト者は熱心に祈っています。彼は、神が祈りを力強く用いられると信じているので、信徒の祈りが続いていることを確かめたいのです。
今、そして、次は
最近、ある高校の卒業式に列席し、来賓の祝辞を聞きましたが、それは卒業証書を授与される生徒たちに気づきを与え、奮起を促すものでした。彼は言いました。今、誰もがあなたたちに次は何をするかと尋ねるでしょう。就職か進学か、どんな仕事か勉強かなどと。しかし、それ以上に重要な質問は、今、あなたたちが、何をしているかです。信仰についても同じで、日々の選択によって、イエスのために生きていくか、自分のために生きていくか、早晩、人生の道が分かれていくでしょう。
再び失敗
現役の牧師だった頃、自分が役立たずの虫けらのように思える主日がありました。先週は、良い夫、良い父、良い友ではなかった…次のご用までには自分を立て直さなければならない…。何とか礼拝メッセージを語り、今週はより良く生きようと誓いました。
神は分かってくださる
転校することになったメイベルの7歳の息子ライアンは、新しい学校の夏季キャンプが近づくとむずかることが増えました。彼女は息子の気持ちに寄り添っていましたが、ある朝、彼らしからぬ異常な不機嫌さに「一体どうしたの?」と優しく尋ねました。息子は窓の外をながめながら肩をすくめ、「分かんないよ。いろんな気持ちが湧いてくるんだ」と答えました。