絶え間ない賛美
ある夏、モンタナ州に車で行く途中、休憩所に立ち寄りました。中に入ると、若い男性がモップで床を拭きながら、なじみの賛美歌を歌っていました。それが終わると、次は「安けさは川のごとく」です。彼が「すべて……」と歌った時、私は自分を抑えきれず、「すべて……」と繰り返しました。「安し」と彼が歌うと、「安し」と繰り返しました。そして二人で「御神 共に ませば」と歌いました。
神は尊重してくださる
ジョン・ケーニッヒは、従来は表現不能だった複雑な感情を表す造語を、自著『Dictionary of Obscure Sorrows』(「曖昧な悲しみの辞典」)に収めました。例えば、「dés vu」現状の認識がやがて変化し思い出になること、「onism」一時に1カ所にしかいられないもどかしさ、などです。彼は、微妙な気持ちに名前を付けることで人助けをしたい、表現できない感情を抱いたとき、誰もが「私だけ?」と孤立感に悩まなくてよいように、 と語ります。
キリストの光の中を歩む
二人の姪は、幼い頃、夕食後に家の灯りを消す遊びをせがみました。私たちは闇の中をお互いにしがみついてキャッキャッと笑いながら、おそるおそる歩きました。彼女たちは闇夜を歩くスリルを喜びました。電灯のスイッチを入れることはいつでもできるのですから。
イエスの働き
アイオワ州立大学は1997年、フットボール・スタジアムの名称を同学初の黒人選手の名を冠してジャック・トライス・スタジアムとしました。トライス選手は残念なことに本拠地でプレイすることなく、ミネアポリスで行われたデビュー2戦目で内臓を損傷し、亡くなりました。
教えを受け入れる心
キャットは妊娠が分かると生まれてくる子のために高校を中退しました。そして15年後、働きながら3人の子どもを育てていましたが、美容師になるのが夢でした。美容学校に進むには高卒の資格が必要です。それで、恥ずかしくても頑張って無料の夜間高校で学び始めました。そして語ります。「この体験は私の人生を変えました。私を信じて励ましてくれる素晴らしい先生に出会いました」
闇からの救出
タグボートがナイジェリアの沖合約30k mで沈没し、天地が逆さまの状態で海底に沈みました。乗員11人は溺れましたが、調理師のオケネはエアポケットを見つけ、救出を待ちました。口にできるものは1本のコーラだけ。2本の懐中電灯は最初の24時間で電池切れになりました。彼は丸3日、暗い海底の沈没船の奥で恐怖に震えていました。捜索のダイバーに発見された時は、希望を失いかけていました。
自分を献げる価値がある
英国の司教ウィリアム・テンプル(1881-1944)は、ある時、オックスフォード大学の礼拝説教の最後に『栄えの主イエスの』を歌うように導きました。しかし、その歌詞を軽く見ないように忠告し、「歌詞の意味を本気で実行する気なら思いっきり歌いなさい。さもなければ黙っていなさい。少し本気で、もっと本気になりたいなら、小さな声で歌いなさい」と言いました。すると会堂は多くのささやく歌声で満たされ、「ああ主の恵みに 応うる道なし わが身のすべてを 主の前に献 (ささ)ぐ」(讃美歌21 297番)という最後の部分を意味深くしました。
神のもの
母を介護していた時のことです。二人とも心身共に疲れきっていて、気分転換に美術展に行きました。『生け花と浮かぶ舟』と題された作品が、黒い壁を背に光の反射する床に置かれていました。2隻の木製の手こぎ舟の中に、釣りのルアーと生け花から着想を得た色とりどりの吹きガラスが詰められていました。ふ入りや斑点やしま模様の巨大な球体は、小さい方の舟に積まれていて、もう1隻の舟からは、長く曲がりくねったガラスの彫刻が、生きた炎のように立ち登っていました。作者はガラスを火で精錬し、息を吹き入れて各々を作りました。
神の目にかなう人
ドラフト会議に向けて、アメリカンフットボールリーグ(NFL)の監督たちは、多大な時間をかけて新人選手の体力や技術を見極めます。その際、最下位で指名された選手には「ミスター・イレレバント」(適性のない人)というニックネームが与えられます。ブロック・パーディは、2022年、262番目に指名された「ミスター・イレレバント」で、そのシーズンでプレーできるとは思われていませんでした。しかし、彼は2年続けてチームをプレーオフに導く勝利に大きく貢献しました。実際、チームの幹部が選手の潜在能力を必ず見分けられるとは限りません。私たちとて同様です。