Category  |  神の愛と心配り

壊れたものの修復

バスが着きました。そこは待ちに待ったイスラエルの発掘現場です。私たちはここで実際に作業をさせてもらうのです。現場監督は、私たちが掘り出す物は、それが何であれ、何千年も人の手に触れられずに埋まっていたものだと説明しました。割れた陶器の破片を掘り出しながら、私たちは文字通り歴史の一端に触れたように感じました。しばらく発掘をした後、作業場に案内されると、復元中の大きなつぼが置かれていました。古代の壊れた陶器の復元作業をしている職人たちは、壊れたものを喜んで修復される神の姿を映しているように感じました。

アイデンティティー

友人は自分の写真を見ながら身体の特徴を卑下しました。そこで私は言いました。「私には、全能なる大王の愛娘が見えるわ。神と人とを愛する優しい人で、純粋な親切心や物惜しみしない態度、人を裏切らない誠実さで、多くの人の人生に違いを生み出してきた人よ」。彼女が涙ぐんだので、「あなたにはティアラが必要ね」と言い、二人でぴったりのものを手に入れました。彼女が自分のアイデンティティーを忘れないためです。

大きな光

タイ人のサッカー少年12人とコーチは、楽しい冒険になると思って迷路のような洞窟を降りていきました。2018年6月某日の午後でした。しかし、水位が急に上昇して、洞窟の奥へ奥へと追い込まれ、救助されて脱出するまでに2週間半を要しました。潜水チームは増水に阻まれながらも救助を決行し、少年たちは小さな岩棚に座り、懐中電灯を照らしていました。彼らは暗闇の中で、何時間も、希望の光が見えることを願っていました。

ラブラドールの愛

キャップ・ダッシュウッドは、2019年、愛犬のブラック・ラブラドールのチェイラと共に、驚くべき記録を達成しました。一年365日、毎日、山頂を制覇したのです。ダッシュウッドは、16歳の時に家を出ました。悪い家庭環境から逃れるためだったと話す以外は、多くを語りません。しかし、彼は心の癒やしを求め、「人間に失望したら、別のところに目を向けるでしょう?」と語ります。彼にとって、「別のところ」は登山であり、チェイラがくれる無条件の愛でした。

高価で尊い

テニイは自分に自信のない子でした。父親に認めてほしかったのですが、学校でも家でも、よくやったと言われたことはありません。成人してからも、自分に対する不安を抱えていました。

力強く愛のある

エクアドルのサンガイ山が2020年に噴火したとき、BBC放送は、噴煙は地上1万2千メートルまで達したと報じました。火砕流は、800平方キロ以上の土地を覆いました。火山灰で視界は悪くなり、息苦しさを訴える人もいました。農夫のフェィシアノ・インガは、エルコメルシオ新聞に「空が暗くなって怖くなりました。どこから灰が来ているのか分からなかったのです」と語りました。

悲しみの用語集

ヒューとディーディー夫妻は、我が子を天国に送りました。その時、自分たちのことは何と呼ぶのだろうと思いました。配偶者を亡くした人は寡婦、または寡夫、両親を亡くした子は孤児です。しかし、我が子を亡くした親には呼び名さえなく、虚無感だけが残りました。流産、死産、乳幼児突然死、事故、病気、自死。この世から自分の子どもが奪われたなら、残された親は悲嘆に暮れるだけで、呼び名さえありません。

あなたの故に神は歌う

長男が誕生して17か月が過ぎ、娘もできました。私は大喜びでしたが、少し不安もありました。男の子のことは多少知っていますが、女の子のことは未知の領域ですから。娘をサラと名付け、妻を休ませるために、彼女を寝かしつける役目を買って出ました。私の子守歌は、なぜか「ユー・アー・マイ・サンシャイン」になりました。娘を腕に抱き、時にはベッドを揺らしながら、彼女のために歌いました。すべてが愛しい時間でした。娘はすでに大人ですが、私は今でも彼女を「サンシャイン」と呼びます。

話し、信頼し、感じる

作家で神学者のフレデリック・ブフナーは、回顧録『秘密を語る』で、「話すな、信頼するな、感じるな、が、私たちが守ってきた規則でした。それを破れば悲惨でした」と語りました。悪いことが起こったときに守る家族の暗黙の規則がそうだったのです。この規則によると、ブフナーは父の自殺について話したり、悲しんだりしてはならず、心の痛みを打ち明けられる信頼できる人を求めてはいけなかったのです。