両手を大きく広げて
夫婦で高齢の両親の介護をすることになったとき、手をつないで崖から飛び降りたかのように感じました。というのも、介護で直面する最も大きな問題は、神に心を探られ、品性を練られることだと知らなかったからです。神はこの特別な時を用いて、今までとはまったく違った形で、私たちをイエスの似姿に変えようとされました。
私ではない
休暇の間、鬚をのばしました。周りの反応は良好でしたが、ある日鏡を見て、「これは私ではない」と思い、カミソリを手にしました。
メーデー!
国際遭難信号「メーデー」は、「メーデー、メーデー、メーデー」と常に3回繰り返され、命にかかわる緊急事態だとはっきり伝えます。この言葉は1923年、ロンドンのクロイドン空港の上級通信官、モックフォードによって作られました。この空港は既に閉鎖されていますが、かつてはパリのル・ブルジェ空港との間で多くの便が往来していました。メーデーは、「助けて」を意味するフランス語の「メイデ」から発案されたといいます。
祖国
スティーブンはアフリカ出身ですが国籍はありません。生まれはたぶんモザンビークかジンバブエですが、父親のことは知りません。母親は内戦を逃れ、路上で物売りをしながら国を渡り歩いて亡くなりました。スティーブンはイギリスの警察に逮捕して欲しいと頼みました。身元を確認できる書類が無いので何の保護も受けられず、刑務所で生活する方が路上より安全だと思ったのです。
間違いが起こった
社長は自分の会社の違法行為について「間違いが起こった」と言って謝罪しました。彼は申し訳なさそうにしていましたが、それでもどこか他人事のようで、自分が悪いことをしたとは言いませんでした。
波の支配者
クヌート王は11世紀にイングランドを支配した王で、強大な権力の持ち主でした。彼が浜辺に置かせた椅子に座って、「私は支配者だ。それゆえ命令する。この地に潮を満ちさせてはならない。私の服や足を濡らしてはならない」と海に命令した話は有名です。しかし、潮は満ちてきて、王の足は水に浸かりました。
完全な愛
素行の悪い友だちができたことを心配して、10代の娘からスマホを取り上げ、どこに行くにも送迎している母親がいました。しかし親子関係は、ますます悪くなっていきます。ところが娘と話してみると、母親が好きだと言います。ただ、過干渉から自由になりたいと言うのでした。
愛情と古い靴
結婚して30年以上が経ち、お互いの考え方や言おうとしていることが分かるようになりました。妻が何かを言い始めて私が引き継いだり、その反対だったりします。最後まで言わなくても、ほんの一言や、視線だけで分かり合える場合もあります。
二枚の写真
友だちに写真を見せている老婦人がいました。一枚目は故郷のブルンジ共和国にいる娘の写真。二枚目はその娘に生まれた孫の写真です。けれども、孫を抱いているのは娘ではありません。出産で亡くなったのです。友だちは老婦人の頬に手をやって「分かるわよ、分かるわよ」と涙ながらに言いました。彼女もまた、二ヶ月前に息子を亡くしていました。同じ経験をした人の思いやりは特別です。その辛さを知っているのですから。