Category  |  キリストにあるアイデンティティ

きよさは見かけではない

ホセはイエスを受け入れると、弟の通う教会の礼拝に行きました。弟は兄の顔を見るなりうつむきました。Tシャツから入れ墨だらけの両腕がむき出しだったからです。それはホセの過去を表していたので、弟は、長袖のシャツを来て出直してほしいと言いました。ホセは突然、自分は汚れていると感じました。近くで2人のやり取りを聞いていた人が、ホセを牧師のところへ連れて行き、事情を話しました。すると牧師はほほ笑んで、自分のシャツのボタンを外しました。すると胸には大きな入れ墨。彼の過去を示していました。牧師は、神は内側からホセをきよめられたのだから、腕をおおう必要はないと言いました。

決して死なないもの

ウクライナの友人アイラの近況に涙を禁じ得ませんでした。それは2022年、包囲されたキーウの自宅を離れた数日後のSNSの投稿でした。競技を終えて国旗を掲げた過去の自分の写真を載せ、次のように記していました。「私たちは皆、人生という名のマラソンを一生懸命走っています。今は、これまで以上に頑張りましょう。決して死なないものがあるのですから」。彼女は連日、祖国の人々のためにどう祈れるか、また、どう支援できるかに関わる投稿をしました。彼女はこういう形で走り続けたのです。

神はあなたを知っている

最近、ミケランジェロの彫刻『モーセ』の大写しの写真を見ました。すると、モーセの右腕に小さく盛り上がった筋肉が見えます。この筋肉は小指伸筋で、小指を上げるときだけに収縮します。巨匠ミケランジェロは写実性で知られています。人間の体に細心の注意を払い、誰もが見逃してしまうような細かい部分を含めて彫刻します。

いじった

無神論者の著名な天文学者が1980年代初頭に「事実の常識的な解釈は、超知性の存在が物理学、化学、生物学をいじったというものだ」と書きました。実存する証拠は、何かが宇宙を設計したように見えると述べ、「無目的に働く力は自然界には存在しない」とも語りました。つまり、目に見えるものはすべて、誰かが計画したように見えると言ったのです。しかし、彼は無神論者のままでした。

仕えるために生きる

豪華なお絵描きセットをもらった10歳のチェルシーは、悲しい時に絵を描くと慰められると気付きました。そして、お絵描きの道具を買えない子もいると知ると、彼らを助けようと動きました。彼女の誕生日会にはプレゼントではなく、貧しい子どもたちに寄付する絵の道具を持ってきて、と頼みました。

神の印影が入った命令書

アグネスは牧師と結婚し、6年間、義母(牧師の妻)を模範に、完璧な牧師夫人になろうと努めました。また、牧師夫人なのだからと、作家や画家の活動は自粛しましたが、豊かな創造性を押し殺すことで、うつになり、自殺願望が芽生えました。近所の教会の牧師が手を差し伸べ、共に祈り、毎朝、2時間は文章を書くように促しました。それは「神の印影が入った命令書」を受け取ったようだったと、彼女は語ります。「私が私であるためには、神から与えられた創造性が、流れ出す水路が必要でした」と述べています。

凡庸はあり得ない

アニタは90歳の誕生日に永久に旅立ちましたが、その静けさは、彼女の人生を映すようでした。夫亡き後、子や孫たちを支え、教会の若い女性たちの友でした。特段の才能や偉業があったわけではありませんが、その深い信仰は、周りの人々に影響を与えました。私の友人は、「どうしようと思う問題がある時、頭に浮かぶのは、有名な牧師や作家の言葉ではなく、アニタなら何て言うかしらということなの」と言いました。

あなたの名前

私たちは3つの名前で人生を歩むと言った人がいました。親にもらった名前、人が与える評判という名、そして、人格という自分が自分に与える名です。「名声は多くの富よりも望ましい。愛顧は銀や金にまさる」(箴22:1)と聖書が語るとおり、評判は大切です。人格は、それ以上に大切です。

宿営の外

ガーナで過ごした子どもの頃、金曜市に、ハンセン病に侵された物売りの女性がいました。彼女を嫌がる人もいましたが、母は必ず彼女から何かを買っていました。彼女を見かけるのは市の日だけです。それ以外は、町の外にいるのでしょう。