輝く星
子どもの頃、父と家で天体観測をしました。交互に望遠鏡をのぞき、目を細めて、チラチラ光る青白い星を見つめました。熱と炎から生まれた光は、針の先ほどの大きさですが、漆黒の闇の中で鮮やかです。
忠告を聞き入れる
リンカーン大統領は、南北戦争時、ある政治家に忖度して、ひとつの連隊に移動命令を出しました。ところが、陸軍長官エドウィン・スタントンは、大統領は愚かだと言って、その命令を拒絶しました。それを聞いた大統領は「スタントンがそう言うのなら、間違いない。彼はいつも正しいから。もう少し考えてみよう」と言いました。そして、話し合いによって重大な間違いに気付き、躊躇せずに命令を撤回しました。彼は、自分の意見に固執しないことで、愚かでなかったことを証明しました。部下がとなえた異議に耳を傾け、熟慮して自分の意見を変えました。
やっかいな人々
有名人は理不尽なことを言われたりしますが、英国のテレビ番組の司会者、歴史学者のルーシー・ウォースリーも例外ではありません。彼女には軽い言語障害があって「r」の音が「w」のように聞こえます。あるとき「その話し方を何とかして欲しい。イライラして番組を最後まで見ていられない。ダレンより」とコメントされました。こんな無神経な批判をされると、辛辣な反撃をする人もいるでしょうが、ルーシーは違いました。「ダレンさん、ネットの匿名性を使って面と向かっては言わない発言をされましたね。失礼な言葉を再考してください。ルーシー」と返しました。彼女の賢い返答は、良い効果を生みました。ダレンは謝罪して二度とこのような失礼はしないと約束しました。
朝であるかのように
飛行機で時差のある土地に移動するとき、時差ボケを避けるために色々なことを試しました。そのひとつは、食事の時間を到着地の時間に合わせることです。他の乗客と一緒に機内食を食べず、映画を見たり、目を閉じて休んだりしました。着陸直前の朝食だけでは、お腹は満たされませんが、人と違うことをしたおかげで、私の体内時計は新しい時間に適応しました。
光を輝かす
夫婦で遠方に転居することになりましたが、成人した息子たちと疎遠になりたくないので、フレンドシップランプをプレゼントしました。WiFiでインターネットにつながり、遠く離れた場所からでも作動させられるランプです。私が自分のランプに手を触れると、息子たちのランプが点灯し、私の変わらぬ愛と祈りを伝えます。息子たちがランプに触れれば、我が家のランプも点灯します。会うに勝ることはありませんが、それでもランプが点灯するたびに、私たちは互いに愛され祈られていると確認し、励まされるでしょう。
イエスのように
神学者のブルース・ウェアは、少年の頃、キリストのようになりなさいというペテロの手紙第一2章21~23節の勧めに失望したそうです。罪を犯さなかったイエスのようになるなど無理です。そんな勧めを本気にしなさいと神が言っておられるとは信じられなかったと著書に記しています。
非常手段
オラニエ公ウィレムは、16世紀後半、国土の大半を意図的に水没させ、スペイン軍の侵略から自国を守ろうとしました。「非常時の非常手段」で対抗しましたが、うまくいかず、肥沃な農作地帯の大半が海になってしまいました。
色々な考え
大学時代、ベネズエラで夏を過ごしたことがありました。食べ物は美味しく、人は親切で、天候もおもてなしも最高でした。しかし、時間の感覚にズレがあると一両日で気づきました。例えば、正午にランチの約束をすると、それは12時から13時の間を意味します。ミーティングや旅の移動でも同じことでした。時間は一点ではなく大体の時間帯を指したのです。私は、定刻という概念は文化に依存していると学びました。
瓜ふたつ
先日、夫を幼少期から知っている女性に会いました。彼女は息子のザビエルを見て「お父さんに瓜ふたつね。目も笑顔も、そっくり!」と言いました。また、ふたりは外見だけでなく、性格もよく似ているとも言いました。その通りですが、まったく同じではありません。