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怒りの心

ピカソの重要な作品『ゲルニカ』は、1937年、スペインの小さな町ゲルニカの崩壊を描いたモダニズムの壁画です。世界が第2次世界大戦へと向かう中、ナチスドイツの空軍は、内戦中のスペインで反乱軍支援のためにゲルニカを爆撃しました。この空爆により多くの命が奪われました。民間人を標的とした非人道的な攻撃は世界中で批判されました。この政治的な作品は、世界の人々の想像力をかき立て、人類には世界を壊す能力があるという議論が始まるきっかけになりました。

優しい物言い

フェイスブックで失敗しました。激論の的になる話題に首を突っ込み、他人を正す必要が、どこにあったのでしょう。愚かなことです。結局、怒気を含んだ言葉の応酬で心が折れ、イエスの良い証人となる機会を失いました。これが「炎上」の結末です。ネットの世界では日々乱暴な言葉が飛び交っています。ある倫理学者の言葉を借りれば、人々は怒りを爆発させることが、意見を公に述べることだと勘違いしてしまったのです。

神のあわれみが動く

意地悪な上に私に罪をなすりつけ、陰口を叩いた人に憤慨しました。その行為を言いふらし、私が苦しんだように彼女を苦しめたいと思いました。腹わたが煮えくり返った次は、こめかみが痛みました。しかし、癒しを祈ると聖霊にいさめられました。神の癒しを祈りつつ復讐を計るなど、まともな話ではありません。神が頭痛に対処されるなら、この状況にも対処されるはずです。そもそも、人を傷つける人は自身が傷ついていることが多いのです。私は彼女を赦せるように、また、和解のきっかけをつかめるように祈りました。

わけあってゆっくり

英国BBC放送の番組「哺乳類の世界」で、世界一動きが鈍いミツユビナマケモノのユーモラスな表情を見るために、司会者が木に登って対面し「ワッ!」と言いました。しかし反応はありません。ミツユビナマケモノの動作が緩慢なのは、栄養の乏しい葉を食し、消化にも時間がかかるからだそうです。

きよい器

米国の第41代大統領、ジョージ・H・W・ブッシュ氏の葬儀で弔辞を述べたアラン・シンプソン元上院議員は、憎しみは己を入れる器を蝕むと語りました。そして、公私両面で憎悪にとらわれず、愛やユーモアを大切にしていた親友を偲びました。彼の言葉は、私たちにも当てはまります。憎しみにとらわれてしまうと、自分が壊れていきます。

神の助けによって

加齢で関節痛がひどくなり、寒い日は大変です。老いに負けたような気分になります。そんなわけで老人カレブは私の英雄です。彼は約束の地カナンを偵察したスパイのひとりでした(民13-14章)。仲間たちがモーセに否定的な報告をしたのに、彼とヨシュアだけは神が勝利をくださると言いました。ヨシュア記14章は、割当地を受け取るときがカレブに来たと語ります。しかし、そこには未だ追い払うべき敵がいました。カレブは戦いを若い者に任せて隠居したりせず、次のように言いました。「あなたが聞いたように、そこにはアナク人がおり、城壁のある大きな町々があったのです。主が私とともにいてくだされば、主が約束されたように、私は彼らを追い払うことができましょう」(ヨシ14:12)。

話す前に考える

家族で日本旅行を楽しんだチェンは、有名なレストランで最高の食事をして帰国の途につこうと計画していました。ところが、妻が行き方を調べておかなかったので時間が無くなり、ご馳走を食べそこねてしまいました。彼は妻に文句を言いましたが、しばらくすると言い過ぎたと後悔しました。自分で行き方を調べることもできたはずです。妻が旅行を計画してくれたおかげで素晴らしい一週間が過ごせたのに、感謝の言葉をかけていなかったことにも気づきました。

完全な祈りのパートナー

親しい人があなたのために祈っている声ほど心地よい音はないでしょう。思いやりと信仰による洞察力のこもった祈りを聞くと、天国が地に降りて来たような気持ちになります。

怒りの管理

あるとき夕食を共にした友人が、実は、家族のひとりにうんざりしていると言いました。その人には彼女を無視したり、馬鹿にしたりという悪い癖があるのですが、彼女はそれを指摘できないと言います。以前、思い切って意見したところ辛辣な言葉を返され、堪忍袋の緒が切れてしまいました。そして口喧嘩になり、ふたりの溝が深まったからです。