時を越えて
ウィリアム・シェイクスピアの没後400年となる2016年、英国をはじめ各国の劇団が特別公演を行いました。講演や音楽会、祭典などは盛況で、人々は英語で書かれた不朽の名作の数々を楽しみました。同時代を生きた劇作家ベン・ジョンソンは、「彼は特定の時代の人ではなく、あらゆる時代の人だった」と述べています。
お情け
学校から帰った息子が、青い目を輝かせて、嬉しそうに答案用紙を見せました。それは、赤い星の印が付いた100点の算数のテストでした。ところが息子によると、先生が「終了」とおっしゃったとき、まだ解けていない問題が3つあったと言います。私は不思議に思って、「それなのに、なぜ満点だったの」と尋ねました。すると息子は、「先生は、『お情け』だって言ってたよ。僕が全部やり終わるまで待ってくださったよ」と答えました。
本当の自由
オラウダ・イクイアーノ(1745-1796)が誘拐され、奴隷として売られたのはまだ11歳のときでした。彼は西アフリカから西インド諸島、ヴァージニアの植民地からイギリスへとつらい旅をしました。20歳までに自分の自由を買いましたが、それまで非人間的な扱いを受けてきたために、心身ともに傷を負っていました。
誰が告げるのか
第二次世界大戦が終わり、平和が宣言されました。しかし、フィリピンのルバング島に駐留していた大日本帝国陸軍の小野田寛郎少尉は、戦争の終結を知りませんでした。終戦を知らせるビラが空からまかれるなど、捜索活動はありました。しかし1945年、彼が最後に受けた命令は、「そこに留まり戦え」でしたから、それらは敵の陽動作戦だと考えたのです。小野田少尉が投降したのは、1974年の3月、終戦から30年近くたってからでした。彼の上官だった元陸軍少佐がフィリピンに赴き、正式に任務を解除しました。こうして小野田少尉は、ようやく戦争の終結を受け入れました。
入場料はイエスのいのち
世界中から毎年、約200万人がロンドンのセント・ポール大聖堂を訪れます。17世紀末にクリストファー・レン卿によって設計された荘厳な会堂は、入場料を払ってでも一見の価値があります。しかし観光は二の次。ここは、キリストを礼拝する場所です。大聖堂では、多種多様な人たちが、根本から人生を変えてくれる、イエス・キリストの内にある神の御臨在にふれることができます。それが聖堂の最も重要な役目です。見学ツアーにはお金が必要です。しかし、礼拝には無料で参加できます。
贈り物と送り主
それは靴ひもに5個の立方体を通しただけのキーホルダーです。ずっと前、娘が7歳の時にくれたものです。今では、ひもはほつれ、立方体の角が欠けていますが、そこに書かれた「パパ大すき」というメッセージは決して古びません。
名前で呼ばれる
大学で英作文を教えたとき、名簿の名前と写真を見ながら学生の顔と名前を覚え、教室に入ってくる学生たちに「こんにちは、ジェシカ」、「よく来たね、トレバー」と声をかけていました。名前で呼ばれることの大切さを知っているからです。
敗北それとも勝利?
今日6月18日は、現在のベルギーにあるワーテルロー近郊で、フランス皇帝ナポレオン一世の率いる仏軍が、ウェーリントン公爵率いる連合軍に敗れた日です。1915年のそのとき以来、英語で「ワーテルローに会う」と言うと、「自分よりも強い人、または大きすぎる問題に出会って打ち負かされる」という意味になりました。
砕かれ新しくなる
父は第二次世界大戦中、陸軍に入り、南太平洋に行きました。そして、「松葉杖はいらない」と言ってすべての宗教を拒否しました。しかし、そんな姿勢が全く変わる日が来ました。その夜、母は3人目の子どもを出産しようとしていました。兄と私が床につくときには陣痛が来ていて、私たちは翌朝には弟か妹が生まれているとわくわくしながら眠りにつきました。そして朝起きると、「赤ちゃんは男の子、女の子?」と父に尋ねました。すると父は、「女の子だったけど、死んでしまった」と答えたのです。私たちは悲しくて一緒に泣きました。