もう1度歌おう
オーストラリアに生息するキガオミツスイは危機に直面しています。仲間たちが300羽ほどに減ってしまい、歌い方を習えません。それで求愛が成功しないのです。幸い保護活動が進行中です。録音した独特の鳴き声を聞かせて、心の歌を思い出させるように助けています。オスが鳴き方を習得して求愛に成功し、個体数が増えることを願っています。
神はきよめる
汚れを自ら除去する服ができたらどうでしょう。BBC放送によると、綿についた汚れや匂いが紫外線で無くなるコーティング剤を、中国の科学者が開発したそうです。洗濯が不要の世の中はどんなものでしょう。
ありのままのその人を
オリバー・クロムウェルは17世紀の軍人で、イングランド共和国の初代護国卿でした。当時、国の高官が肖像画を描かせるのはよくあることで、見栄えのよくない部分を描かないことも普通でした。しかし、クロムウェルは自分を良く見せたいとは思わず、「イボも含めて、ありのままの私を描きなさい。さもなければ支払いはしません」と告げました。画家が従ったのは明らかです。完成したクロムウェルの自画像には大きなイボが描かれています。現代のSNSの写真なら修正されていたでしょう。
ライオン、小羊、救い主!
ニューヨーク公共図書館の入口に2体の堂々としたライオンの大理石像が、1911年の竣工時から立っています。元々の名は図書館の創立者にちなみ、レオ・レノックスとレオ・アスターでしたが、大恐慌時代に市長のフィオレロ・ラガーディアによって、不屈の精神を意味するフォーティチュードと忍耐を意味するペイシェンスに改名されました。それが当時を生き抜くために必要だと考えたのです。
壊れた私
コリンは妻とインテリア用品店で絵を探していましたが、気になる物があったので、妻を呼びました。それは右側に「グレイス」という文字が入った陶器の置物でしたが、反対側には2本のひび割れがありました。妻のジョーダンは、壊れていると言って別の物を探そうとしましたが、コリンは「いいんだ」と止めました。「僕たちは壊れている、だから恵みが訪れるんだ」と言い、ふたりはそれを買うことにしました。レジに持っていくと店員が「あらまあ!壊れているわ」と声を上げました。ジョーダンは静かに「ええ、分かっているわ。私たちもよ」と応じました。
内側から崩壊する
私が10代の頃、母はリビングの壁に絵を描きました。それは古代ギリシャの廃墟となった神殿の絵で、折れて横たわった白い柱や崩れた噴水、壊れた彫像が描かれていました。数年の間そこにあったヘレニズム様式の建造物の絵を見ながら、かつては美しかったはずなのに、滅亡の理由は何だったのだろうと想像しました。繁栄を謳歌した文明が内から崩れていった悲劇の歴史を学び始めていたので、こういうことに興味があったのです。
神への渇望
スミス夫妻が新居に引っ越すと飼い猫がいなくなりました。ところが、SNSに投稿された前の家の周囲の写真にその姿が写っています。夫妻は喜んで猫を連れ帰りましたが、またもや逃亡です。結局、前の家を買った人が引き取りました。猫が「我が家」に帰ることを誰も止められなかったのです。
罪悪感と赦し
文化人類学者のドナルド・ブラウンの著書『ヒューマン・ユニヴァーサルズ』には、文化を超えた人間の共通点が400以上挙げられています。例えば、玩具、ジョーク、ダンス、ことわざなどがある、蛇を恐れる、物を紐でくくることなどです。また、どの文化にも善悪の概念があり、気前のよいこと、約束を守ることを善とし、卑怯、意地悪、殺人を悪としているといいます。人には良心が備わっているのです。
神の物語
良い天気なので散歩に出かけると、新しい隣人に会いました。彼は、「僕の名前はジェネシス、6歳だよ」と自己紹介しました。「ジェネシス、素敵な名前ね。聖書の『創世記』だわ」と言うと、「聖書ってなに?」と尋ねました。私は「神さまのお話の本。どうやって世界や人間をお造りになったとか、どれほど私たちを愛しておられるかが書いてあるのよ」と伝えました。