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自分の持ち場

リサはろう者たちを前に『ミュージカル:ピルグリム(巡礼者)』を手話で通訳しました。このミュージカルは、ある男性の信仰の旅路を描いたジョン・バニヤン著の『天路歴程』を土台にした感動的な物語で、リサの通訳も素晴らしいものでした。彼女に『ピルグリム』の公演に関わり手話通訳をする理由を尋ねると、どんな人でも自分の言語で福音を聞くべきだと思うからだと述べ、「ろう者は周縁化されがちです。福音を聞いたことがあるろう者は、世界のろう者の2%に過ぎません。本当に心が痛みます」と語りました。

時宜にかなって仕える

マークはケイラブの信仰と生活面の成長のために、何年も自発的に彼に関わってきました。ところが、牧師がケイラブの指導役に他の人を任命し、「ついにケイラブに相談相手ができた」と発言しました。それを知ったマークは、「長年、僕がしてきたことは何だったんだ?」とがくぜんとしました。報酬とか承認を求めていたわけではありません。けれども傷つきました。

弱さが生み出す美

画家のドガは網膜の病気を患い、視力が低下すると、油彩画よりもはっきり見えるパステル画を描きました。ルノワールは、関節リウマチで指が湾曲し硬直すると、その間に筆を固定して描き続けました。マティスは、手術して動けなくなると、壁に大きな紙を広げさせ、切った色紙を指示どおり貼らせ、「切り紙絵」を作りました。どの場合も、画法の創造性を躍進させました。ドガの『青い踊り子たち』、ルノワールの『ピアノに寄る少女たち』、マティスの『王の悲しみ』などの傑作は、彼らが試練に適応する中で生まれました。

神に賜った才や業

ヴァン・クライバーンやウラディミール・ホロヴィッツのような超一流のピアニストは、ニューヨークのスタインウェイ&サンズの主任コンサート調律師、フランツ・モアを頼りにしていました。彼のピアノの調律は完璧だったからです。モアは、その長年の経験と知識から、多くの有名ピアニストに慕われました。また、調律の技術は、自分が神に仕える手段だと信じ、自身の信仰をピアニストや公演スタッフたちに語ることもありました。

良い行いの器

公衆の面前で大胆にも人を襲った理由を尋ねると、逮捕された犯人の返答は衝撃的でした。「誰も動かないと分かっていた。人は決して何もしないんだ」。彼は、犯罪を見て見ぬ振りをする人について述べています。使徒ヤコブに罪の黙認に関する見解を尋ねるなら、次のようになるでしょう。「こういうわけで、なすべき良いことを知っていながら行わないなら、それはその人には罪です」(ヤコ4:17)

真摯に祈る

友人のルーは、ブルガリアのある村で高齢の女性から「あなたのために50年間、祈ってきました」と言われ、深い感謝のまなざしで彼女を見つめました。彼の父は、10代になるまでその村で暮らしました。彼女は隣の家に住むキリスト者で、ルーの誕生の知らせを聞くやいなや、彼のために祈り始めたと言います。半世紀以上が経ち、ルーは仕事でその村に来ました。そして自分の信仰について話したところ、彼女が近づいて来たのです。彼は、自分の救いと彼女の忍耐強い祈りについて思いを巡らせました。信仰を持ったのは、30歳近くになってからだったのです。

イエスに仕える

エリザベス・フライは、19世紀初頭、ロンドンの女性刑務所の環境に衝撃を受けました。受刑者とその子どもたちは、すし詰め状態で冷たい石の床に寝具もなく横たわり、水道の蛇口からはジン(酒類)が出ていました。彼女は、衣服を与え、学校を始め、聖書を教え、何年もかけて改革しました。しかし、最大の影響力は、その深い愛情と希望のメッセージだったそうです。

神の意向によって仕える

アンドリュー・カードは、ブッシュ米大統領の首席補佐官でしたが、ホワイトハウスにおける自身の役割について次のように語りました。「各スタッフの部屋には『大統領の意向によって仕える』という額が掛かっています。『仕える』とは、歓心を買うという意味ではありません。大統領が職務を遂行するために必要なことを知ってもらうために奉仕するという意味です」。大統領の職務とは国の統治です。

神から賜ったもの

大学生だった頃、合宿で性格診断が話題になりました。私は、自分のことを「管理者型」とか「広報運動家型」と言う友人たちに戸惑いました。そして、「僕は何でも型だよ」と冗談を言いました。