喜ぶ心
作家のビル・シャピロは、自分に喜びをくれる大切なもの、絶対に手放したくないものについて人々にインタビューし「とっておきたいもの」という本にまとめました。
歩調を合わせて
電気時計が発明された1840年代と比べて、世の中はずいぶん変わりました。今はスマホやスマートウォッチ、パソコンで時間を チェックし、生活のスピードは上がり、散歩のペースさえ速くなりました。都会では特にそうで、健康に悪いと学者たちは語ります。リチャード・ワイズマン教授は「私たちは、どんどん急ぎ、すぐに返答しようとします。いつも追い立てられているようです」と述べています。
あなたのために良い
世界中の人々は2016年に推計で約10兆円をチョコレートに費やしました。膨大な数字ですが、チョコレートは美味しいのですから、驚くには値しないかもしれません。その上、アンチエイジング作用や心臓病予防効果のあるフラボノイドを含んでいて健康に良いと分かったのですから、世界中が喜びました。これほど受けの良かった処方箋が、かつてあったでしょうか。(但し、食べ過ぎには気をつけましょう。)
美しい人生
シティ・ブロッサムズの設立者レベッカ・レモス-オテロは「子どもたちは、庭の好きなところに種を蒔き、その後、何が出て来るかを見ます」と語ります。これは模範的な園芸ではないかもしれませんが、それぞれの種が、命をはぐくむ可能性を持っていることを示すことができます。シティ・ブロッサムズは2004年以来、低所得者が住む地域の学校や公園に庭を造ってきました。子どもたちは園芸を通して栄養について学び、就職に必要な技術を習得します。レベッカは「都会に緑があると、…美しいものを生み出す過程に子どもたちが関われます」と語ります。
注意深く育成される
ニューヨーク州ゴーシェンのチーズ職人アラン・グラストフ氏は、美味しいチーズの作り方をユーチューブで公開しています。チーズは地下の棚で半年から一年熟成させてから出荷されますが、その間、湿度などに細心の注意が必要です。彼は、チーズの潜在能力を最大限に引き出すために、最高の環境作りを心がけると言います。
分かった
ワトソン・ジョーンズ牧師が、子どもの頃の話です。父親に支えてもらって自転車の練習をしていましたが、女の子たちの姿を見て「パパ、もう分かった」と言いました。ところが、ひとりでバランスは取れません。自分が思うほど、成長していませんでした。
成長して知る
交換留学生としてドイツに行けると聞いた時、私は17歳でした。わくわくしましたが、出発までたった3か月。ドイツ語は全くできません。私は猛勉強を開始しました。何時間も机に向かい、単語を手に書いて暗記するほどでした。
実地訓練
ブラジルのある会社が、清掃員に日報をつけさせようとしましたが、うまくいきません。理由を調べると、ほとんどの清掃員は、読み書きができないのです。彼らを解雇することも出来ましたが、そうはせず、識字教室を開きました。すると、半年以内に誰もが基本的な読み書きを習得し、仕事が順調に進みました。
御子に従う人たち
ひまわりは発芽の場所を選びません。野原や草原、川べりや道端でひょっこり芽を出します。しかし、実を結ぶには、良い土地が必要です。「農事暦」によると、水はけが良く、栄養分に富んだ弱酸性の土地に「有機成分又は堆肥」を加えて育てると、美味しい種が実り、純正のヒマワリ油が取れて、農家の生計を潤します。