静まれ
アイソレーション・タンクは不安やストレスを軽減する目的で心理療法に用いられると読んだことがありました。その中に座ると、身体が水の上に心地よく浮かび、室内が暗くなってソフトなBGMが止みました。こんな体験は初めてです。世界の混沌(こんとん)が収まったかのようで、自分を取り戻したように感じました。不安が消え、元気が回復しました。静寂には力があるとあらためて認識しました。
果たされる約束
子どもの頃、毎夏、遠方に住む大好きな祖父母の家で1週間を過ごしました。二人から多くのことを教わりましたが、それに気付いたのはずっと後です。神と共に歩んだ長い人生のおかげで、彼らは私が想像だにできない知見を持っていました。神は何と忠実なお方かといつも言っていたので、私は、神は約束を守られる、信頼しても大丈夫、と安心するようになりました。
聖霊の導き
ミシェルはオーツ麦と革の匂いがする馬小屋で、私の娘に乗馬の手ほどきをしてくれました。彼女は白いポニーに口を開けさせ、くつわのかませ方を見せ、頬革を引きながら、その重要性を説明しました。くつわで馬のスピードや方向を制御できるからです。
予想外のことをなさる神
私たち大勢の大学生は頭を垂れました。講師は献身の祈りを導き、国外宣教に導かれていると感じた学生は前に出るように促しました。私は友人のリネットが席を離れる気配を感じました。彼女はフィリピンで主に仕える約束をしたのです。私は立つように促されませんでした。米国にも神を知る必要のある人たちがいるので、自国で神の愛を伝えたかったのです。ところが10年後、私は英国に移って、神に賜った隣人たちの中で神と人に仕えていました。神が予想外の冒険に招かれていると悟り、思い描いていた未来図を転換させたのです。
この上ない恩情
ファストフード店で働くケビン・フォードは、27年間、無遅刻無欠勤です。勤労27周年に粗品を受け取る彼の謙虚な姿勢が、ネットの動画で公開されると、多くの人が感動して、彼を応援しようとしました。彼のためにクラウドファンディングをし、約1週間で3千万円余りが集まったのです。ケビンは「夢のようです。夢が現実になりました」と述べました。
祝福マスク
新型コロナウイルス感染症対策のマスク着用義務が緩和されても、娘の学校などではまだ必要でした。ある日、マスクが必要な場面で車中にあったのは、普段使わないものでした。私は大抵、無地のマスクを使いますが、それは表に「祝福」と大きく書かれていたからです。
神を知る
アイルランドを訪れた際、シャムロック柄の多さに驚きました。それは、衣服や帽子、宝石など、ほぼ全ての店の商品の模様に使われていました。
未知のルート
誘いに乗るべきではなかったのです。私は外国にいて道を知りません。場所も距離も地形もです。その上、ブライアンは俊足です。無理についていって足を痛めるかもしれません。でも仕方ありません。彼を信頼する以外、打つ手はないのです。走り始めると不安が増しました。うっそうとした森のくねくね曲がったでこぼこ道です。しかし、感謝なことに、ブライアンは何度も振り返って私の様子を伺い、悪路の前には警告をくれました。
自由に走る
ビープ・ベースボールをご存じですか。盲目の選手は、ボールのビープ音やベースのブザー音を頼りに、すべきこと、行くべき場所を察知します。打者は障害の程度で有利や不利にならないようにアイマスクをします。目の見える人が投手となり、同じチームになります。打者はバットを振り、ビープ音のするボールを打つと、ブザーが鳴るベースに向かって走ります。打者がベースに到達する前に野手がボールを捕ればアウト、そうでなければ得点が入ります。ある選手は「走る方向と道筋がはっきりしているので、自由に伸び伸びと走れる」と語ります。