Month: 7月 2021

大切な存在

結婚指輪が見当たらず、動揺して泣きながら探しました。家中の隅から隅まで1時間ほど探し回った後、夫が言いました。「残念だけど、新しいものを買おう。」私は「ありがとう。でも、あれは特別なかけがえのない物だから」と答えて、祈りながら探しつづけました。すると、少し前に着たセーターのポケットから、大切な指輪が出てきました。「神よ、感謝します!」と夫婦で喜んで指にはめると、銀貨を失くした女性の話が心に浮かびました(ルカ15:8-10)。

妬みを克服するもの

映画「アマデウス」の一場面で、老齢の作曲家サリエリが自作の曲を神父のためにピアノで奏でると、神父は、その曲を知らないと申し訳なさそうに言いました。そこで「この曲ならどうですか?」と、人気急上昇の曲を演奏すると、「あなたの曲とは存じませんでした」と答えました。サリエリは言いました。「いいえ、これはモーツァルトの作品です。」サリエリは、モーツァルトの成功を深く妬みました。モーツァルトの死に一役を買うことにさえなるのです。

キリストが私たちの平和

修道士テレマクスの死は世界を変えました。4世紀末のことです。東方からローマに来て剣闘士が殺し合う試合を見ると競技場の壁を越えて介入し、激怒した観衆の投石によって殺されました。彼の行動に感動した西ローマ皇帝ホノリウスは、500年つづいた悪しき風習に終止符を打ちました。

すべてに勝る神の愛

父から深夜にメールが届きアリッサは驚きました。それは両親の銀婚式のために、母にしてあげるべきことを記した内容でした。なぜ驚いたかというと、父親は10か月前に亡くなっていたからです。父は闘病中、記念日まで生きられないと悟り、メールの送信スケジュールをセットしていたのです。その上、それ以後の何年分もの誕生日や結婚記念日、バレンタインデーの花束を妻に贈るように手配し、支払いも済ませていました。

神が喜びを満たされる

マルシアは、いつも人に微笑みかけるようにしています。笑顔を求めている人がいるだろうと思うからです。たいていの場合、相手も微笑み返してくれます。しかし、外出にマスクが義務づけられると、笑顔が隠れてしまいます。でも、目元で分かってもらえるかもしれないと、相変わらず人に微笑みかけています。

イエスのために咲く

アムステルダムに旅行した娘のお土産はチューリップの球根でした。私は大喜びを装いましたが、実はチューリップが好きではありません。咲くとすぐにしおれるし、7月は暑すぎて植えるわけにはいきません。

率直な会話

ララとデイブの夫婦は、妊娠は難しいと医者に言われました。ララは、気がつくと神さまに率直な気持ちを語っていたといいます。そんな語らいが何度かつづいた後、ふたりが牧師に相談すると、彼が養子縁組の仲介にかかわっていると知りました。1年後、ふたりは男の子を養子に迎えました。

抱き上げて運ぶ

ハリケーン・ドリアンが、2019年、バハマ諸島を襲い、かつてないほどの甚大な被害を与えました。目の不自由なブレントは、小児まひの息子を連れて自宅から避難しました。息子をそっと抱いて肩の上に乗せ、あごまで水につかりながら歩きました。

最も偉大な交響曲

史上最高の交響曲は何かとBBCミュージック・マガジンが151人の世界の指揮者に尋ねると、最も多い答えは、ベートーヴェン交響曲第三番「英雄」でした。これはフランス革命の混乱の中、ベートーヴェン自身も徐々に聴力を失っていくという苦悩の中で書かれました。激しい感情の起伏を連想させ、人間とは、また、苦難を耐えて生きるとは何かを表す作品です。高揚、絶望、そして最終的な勝利。この交響曲は、時代を超えた人間賛歌だと言われています。