Category  |  神の愛と心配り

嘆きの中の希望

ロンドンのタクシー運転手は、空港に向かう車内で、身の上話をしてくれました。戦争と貧困から逃れて、単身15歳でイギリスに渡り、11年経った今、家庭を持ち、家族を養うことができています。母国ではあり得ない幸いですが、今も親兄弟と離れ離れで辛いと嘆いていました。困難な旅路は、家族と再会するまで終わらないと語りました。

まことを尽くすという選択

トルストイの小説『家庭の幸福』のセルゲイとマーシャが出会ったのは、田舎育ちのマーシャが若く世間知らずの時。セルゲイは旅慣れた年長のビジネスマンでした。ふたりは恋に落ち結婚し、田舎に住みますが、マーシャは単調な生活に飽きてしまい、ふたりは気晴らしにサンクトペテルブルクに旅行します。そこで美しいマーシャは人気者になり、帰る間際には王子から会いたいと言われます。セルゲイは無理に帰ろうとはせず、妻の良識にゆだねます。しかし、マーシャはセルゲイの信頼を裏切るのです。

神はそこにおられる

オーブリーは、高齢の父親のために暖かいコートを買いましたが、父はそれを着ることなく亡くなりました。そこで、励ましのメッセージを書いたカードと20ドル札をコートのポケットに入れ、それを慈善団体に寄付しました。

信仰の道

トリニダード・トバゴは、2017年に行われた2018のサッカーW杯予選で、世界ランキングで56も上位の米国を2対1のスコアで打ち破り、世界を驚かせました。この勝利が番狂わせだった理由のひとつは、米国の人口や資産がカリブ海の小国を圧倒していたからでしょう。しかし、この絶対的な優位もトリニダード・トバゴ代表の情熱を打ち負かすには不十分でした。

神の配慮

大きな音に驚いて外に出ると、窓に激突した鳥がデッキに倒れています。息はあるようですが動きません。どうか助かって…と思いました。

目に見えない不思議

人生の黄昏時を迎えたグッドリッチ夫人は、ミシガン湖のグランドトラバース湾の水面(みなも)が見える窓辺にぼんやり座っていました。山あり谷ありの人生の記憶に、時折もやがかかったようになります。自分の筆跡すらいずれ分からなくなるのでしょうが、ノートを開いてしたためました。「お気に入りの椅子に足を投げ出して、ぼんやり座っている。陽光にさざめく波はどこに行くのだろう。しかし、天の父よ、数限りない賜物と絶えざる愛に感謝します。いつも驚きます。私は目に見えないお方に信じられないほど恋焦がれています。」

神の救出作戦

通報を受けた警察官が駆けつけ、投光器を照らすと、1台の車が線路に乗り上げていました。パトカーの車載カメラには、こちらに向かって来る巨大な機関車が映っています。証言によれば、列車は時速80kmから130kmぐらいの高速で走っていたそうです。その警察官は、躊躇なく行動し、列車が衝突する直前に気を失ったドライバーを車から引きずり出しました。

正義の神

罪をなすりつけるものを英語で「贖罪のやぎ」と言いますが、オレアリー夫人の牛は、さしずめ「贖罪の牛」でした。その牛は、1871年のシカゴ大火の原因と言われていました。火は3日間燃えつづけ、300人近くが死亡、3人にひとりが家を失いました。原因は、小屋のランタンを牛が倒したことと長年信じられていました。しかし、後日の検証で、市の警察消防委員会は、126年後に、牛と飼い主の潔白を認め、ある近隣住民の行動を精査すべきだったと結論づけました。