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平和の作り主イエス

米国の南北戦争真っただ中の1862年12月30日。両軍はテネシー州のストーンズ川を挟み600メートルほど離れて陣を張り、たき火を囲んで暖を取っていました。北軍の陣営はバイオリンとハーモニカで「ヤンキードゥードゥル」を演奏し、南軍は「ディキシー」の演奏で応じました。そして最後には「ホーム・スイートホーム」を両軍で合奏したのです。音楽を通した闇夜の交流。想像を超えた平和のほのかな光。それははかない平和でした。翌朝、彼らは楽器を銃に持ち替え、24,645名が落命したのです。

一獲千金

ある青年が18世紀末、カナダのオーク島で不思議なくぼみを発見しました。彼は、海賊、もしかして、あのキャプテン・キッドが、財宝を埋めたかもと思い、そこを仲間と掘りました。財宝は見つかりませんでしたが、うわさが独り歩きを始めて別の人たちが現れました。何世紀もの間、多大な労力と費用が穴掘りに費やされ、今や、その深さは30メートルを超えています。

満足を手に入れる

幸せを求めて頑張ったのに空しいと、人生相談のコラムで嘆く人に、ある精神科医がにべもない回答をしました。人間は幸福になるためではなく「生きて子孫を残すためだけに」存在している。そして、呪われ、満足という「捕まらないチョウのちょっかい」に翻弄(ほんろう)されている、というのです。

ちょうどよい

映画『屋根の上のバイオリン弾き』の主人公テヴィエは、正直な気持ちを神に語りました。「あぁ神様。あなたは多くの貧乏人を作られました。貧乏は恥ではないと承知していますよ。しかし、大した名誉でもない。わしに少しばかりの財産があっても、何がそんなに悪いのか……わしが金持ちなら、あなたの広大な永遠のご計画が台無しになるでしょうか」

雑音ではなく

ある高齢の男性は、毎日何時間もテレビニュースを見ては、不安にかられていました。世の中も自分の境遇も破滅に向かっていると不安でした。娘は「いい加減にして」と頼みましたが、父親は、ネットも含めて、長時間、ニュースを見続けました。

見当はずれ

トーマス・キーティング著の『人間の条件』の中に、家の鍵を失くした教師の話があります。草むらで探し回る様子を弟子たちが見て、一緒に探しますが、見つかりません。ついに、弟子が「失くした場所に心当たりは?」と尋ねると、「もちろん、家の中だ」と先生。「えぇっ!では、なぜここで探すのですか?」「そりゃ、明るいからだ」。なんと見当はずれな話でしょう。

焦点を神に

婚約指輪を探していたとき、彼女に最高と思ってもらえるものを選べなかったらと不安で、なかなか決断できませんでした。経済心理学者のバリー・シュワルツによると、この優柔不断さは、私が「追求者」と呼ばれるタイプだからだそうです。対照的なタイプは、「満足者」と呼ばれます。「満足者」は必要が賄われさえすれば十分ですが、「追求者」は一番良いものを求めないと気が済まず、決断をちゅうちょします。選択肢が多くなると、不安、うつ、不満をもたらしかねません。実際、「取り残される不安」という社会現象に言及する学者もいます。

天からの食べ物

スイスのオルテンで、2020年8月、チョコレートの雪が降りました。チョコレート工場の換気システムが誤作動を起こして、チョコレートの粒子を放出した結果、道路や車がチョコレートでおおわれ、町中が甘い香りに包まれました。

できないと言わない

ジェンは両足無く生まれ、病院に置き去りにされました。養子縁組をして、愛情を注いでくれた人たちのおかげで、今日があると語ります。養父母は、決して、できないとは言わせず、生まれついた身体には意味があると納得させてくれ、どんな夢を追うことも応援してくれました。彼女は現在、曲芸師として活躍しています。困難に対しては前向きの姿勢で臨み、人にもそうするように勧めます。